Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Research Abstract |
今年度は、パラジウム触媒を用いたカップリング反応により上部側鎖の構築を行い、CP-263,114の全合成を達成するとともに、誘導体の合成を行った。まず、γ-ラクトンアセタール体の1級アルコールの酸化について検討した結果、Jones酸化を用いた場合のみ生じたカルボン酸のα位のエピマー化を伴うことなく、望みとするカルボン酸を合成することができた。続いて、オギザリルクロリドを用いて酸塩化物とした後、イミダゾール存在下エタンチオールを作用させることによりチオエステルを合成した。得られたチオエステルに対し触媒量のPdCl_2(PPh_3)_2及び過剰量の3-pentenylzinc iodideを作用させたところ、カップリング反応が速やかに進行し、望みとするケトンが良好な収率で得られた。最後に、t-ブチル基をギ酸処理により除去して、CP-263,114の全合成を完了した。また、カップリング反応の際にethylzinc iodideを用いることにより、CP-263,114の誘導体の合成も達成した。 さらに、無水マレイン酸部位の構築に関して、新規な方法を開発することができた。まず、Diesl-Alder反応成績体に対し、チオグリコール酸アリルのリチウム塩を作用させてチオエステルとした後、DBUで処理してチオラクトンを構築した。次に、アリル基を除去した後に、得られたヒドロキシカルボン酸を無水酢酸中で加熱することにより、チオブテノライドを合成することができた。このものを、シロキシチオフェンを経て2段階で酸化することにより無水チオマレイン酸へと変換することができた。最後に、水酸化リチウムを作用させることにより無水マレイン酸部位の構築に成功した。
|