Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
これ迄ハドロンの分類は非相対論的なSU(6)_<SF>対称性に基づいてなされ、30年来成功裏に進展してきた。ところが、近年、σ中間子9重項の発見をはじめとして従来の分類法の枠外の粒子が多数発見され、低エネルギー領域のハドロン分光学は深刻な困難に直面している。 この困難は、従来の分類法ではQCDのもつ相対論的対称性の極限とも云うべきカイラル対称性が考慮されておらず、非相対論的量子力学の枠内に留まっていることに原因がある。私はこの困難を克服すべく共同研究者と共にU^^~(12)_<SF>対称性に基づくハドロンの相対論的新分類法を提案した。[1]新分類法では、これ迄のハドロン準位に加えてσ中間子を含む新しいカイラル粒子の存在が予言され、カイラル対称性の線形表現が実現している。qqqバリオンでも旧分類法ではその質量が軽い為に説明できなかったRoper N(1440),Λ(1405)はカイラル粒子として自然に解釈できる。 新分類法は重軽クォーク中間子系でも新しいカイラル粒子の存在を予言する。私は共同研究者と共にZ°崩壊データの解析を行い、擬スカラーB中間子のカイラルパートナーであるスカラーB_0^x、及び、ベクトルD^*中間子のカイラルパートナーである軸性ベクトルD^x_1の存在と無矛盾な結果を得た。さらにB_0^x, D_1^xの質量と崩壊幅が、カイラル対称性と重クォーク対称性から予言されるUniversalityの関係式を満たすことを指摘した。[3] πp散乱振幅の高エネルギーでの振る舞いは従来lnνに比例するのか、(lnν)^2に比例するのか知られていなかったが、私は共同研究者と共に、有限エネルギー和則を用いて低エネルギーでの散乱断面積の実験値とのconsistacyを調べることで、これが(lnν)^2に一意的に決定される事を示した。[2]
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