イオン輸送性上皮細胞に局在する新しいカリウムチャネル(Kir7.1)の機能解析
Project/Area Number |
00J10226
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
中村 信大 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | イオンチャネル / カリウムチャネル / 上皮細胞 / 輸送制御 |
Research Abstract |
"Kir7.1の細胞膜への輸送機構の解析" いくつかのKirチャネルではその細胞内領域が細胞膜への輸送調節に関わることが報告されていることから,Kir7.1の細胞内領域を段階的に欠失させた変異体を作成し,これらを培養細胞に発現させた時に細胞内局在が変化するか調べた。その結果,C末端領域部分を一部欠いた変異体では細胞膜ではなくエンドゾーム様の局在をすることを明らかにし,Kir7.1においても細胞膜移行に関わるモチーフが存在する可能性があることを示すことができた。 "新規RINGフィンガー分子Kdg1の機能解析" Kir7.1の遺伝子構造を解析していた過程で,ラットKir7.1の遺伝子のイントロン内において機能未知の新規遺伝子(Kdg1)を発見し同定した。Kdg1はKir7.1に似た膜二回貫通様の構造をとるRINGフィンガータンパク質であることから,Ki7.1の活性調節因子ではないかと予想し解析を進めた。免疫沈降実験や電気生理学的解析の結果,Kdg1とKir7.1との物理的相互作用やチャネル活性の変化が認められないことから,Kdg1がKi7.1の活性調節因子である可能性は低いものと考えられた。さらなる解析によって,Kdg1はリサイクリングエンドゾームに局在する膜タンパク質であることを明らかにし,Kdg1を過剰発現させるとトランスフェリンの取り込み阻害やトランスフェリン受容体の分解促進が生じ,これらの効果はKdg1のユビキチンリガーゼ活性能をもつRINGフィンガードメインに依存することを明らかにした。最近では,RINGフィンガー分子によるタンパク質のユビキチン化が,エンドゾーム・リソソームへ輸送される際の選別シグナルになることが報告されている。以上の解析結果からKdg1がリサイクリング経路の輸送制御に機能する可能性を示すことができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)