Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
重複変換は,多数の標本点数を持つ信号を処理する場合に有効な技術である.従来のブロック分割処理による手法では,各ブロックで独立に変換処理をするため,ブロック歪みと呼ばれる不連続歪みが発生する.これに対して,重複変換はブロックよりも長い基底関数によって構成されており,それらの基底関数が重複するように変換処理を行うことから,ブロック歪みを抑制することができる.本年度は,これを冗長系に拡張することを目的とする.冗長系に拡張することによって,量子化雑音に頑健な変換を構築することができ,画像のさらなる高能率符号化への寄与が期待できる. 冗長表現に関して定式化を行い,理論的な肉付けを行った.また,先行研究等の文献調査により,研究の位置づけを行った.提案した変換を,「雑音に頑健な一般化重複疑似双直交変換(Noise Robust Generalized Lapped Pseudo-Biorthogonal Transform, GLPBT)」と名付けた.これは,冗長系のフィルタバンクをラティス構造で表現し,さらに,自由度が存在するブロックに関して,雑音を平均2乗誤差最小の意味で最適に抑制するという特徴を持っている.得られた解を計算機で実装し,性能評価を行った.この結果をIEEE Trans. Signal Processingに投稿した. つぎに,フィルタバンクを適応的に用いて信号を分解し,凸射影法に基づいて再構成する方法を開発した.従来は,信号全体に対し,同一のフィルタバンクで分解を行っていたために,信号が急激に変化する場合などには,効率的な信号表現が出来ていなかった.しかしながら,開発した手法では,信号の性質によって選択的にフィルタバンクによる分解を施すことが出来る.このような利点を生かして,画像符号化への応用を行い,その有効性を確認した.またこの結果を,IEICE Trans. Fundamentalsに投稿した.
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