Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
今年度は,プラズマフレームの最も輝度の高い部位(原料ガスの分解が支配的であると考えられた高さ)に関して,C_2分子の回転温度測定の他に,Si原子の発光スペクトルの相対強度からの励起温度測定,H_β線の半値全幅からの電子密度測定をそれぞれ行った.また,石英ガラス製反応管を改良し,プラズマの尾炎部に関しても発光を分光計測した.尾炎部の計測では,原料ガスのCH_4/SiH_4モル比を1.0に固定した. Si原子の強い発光スペクトルはほとんど200〜250nm付近の領域にあるため,相対強度のAbel変換の前に,石英ガラス及びその外側を流れる冷却水による光の吸収の影響を見積り,これまでに得られていたSi原子のガス温度の値及びC_2の回転温度(約4000K)を考慮して,実験で得られたスペクトルの強度の補正を行った.得られた励起温度の半径方向のプロファイルはC_2の回転温度の半径方向プロファイルと類似したものであった. H_β線は波形全体をAbel変換して半値全幅を算出した.それらの値から,Arの励起温度を考慮して電子密度を算出した.その結果,電子密度はプラズマの中心から約8mm離れた部位で最大となり,その値はおよそ8×10^<14>cm^<-1>であった.これは,大気圧の誘導結合型プラズマについて他で測定されている電子密度の値を考えると妥当性のある結果と考えられる.しかしながら電子密度の半径方向プロファイルはArの励起温度のそれとは異なり,化学平衡からのずれが示唆された.このことは,平衡組成の計算結果や代表的な原子スペクトルの精密な半径方向の強度分布からも支持された. プラズマの尾炎部では発光強度の変動が全体的に大きかったが,粉末が生成している高さにおいてもSi原子の発光スペクトルが依然として強く現れていることがわかった.その一方で,C原子の発光スペクトルはほとんど見られず,生成する粉末に炭素が多く含まれている可能性が示唆された.また,SiC_2の発光と見られる弱い発光スペクトルの検出にも成功した.
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