近現代皇室経済関係法令の成立と運用に関する史的研究
Project/Area Number |
00J10692
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
川田 敬一 京都産業大学, 法学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 天皇 / 皇室 / 皇室財産 / 近代史 / 現代史 / 法制度 / 憲法 / 政治史(君主制) |
Research Abstract |
(1)新たに調査・収集した国立国会図書館・国立公文書館・宮内庁の資料を利用し、日本国憲法の成立過程における皇室経済関係論議から、天皇の地位や皇室と国家との関係を明らかにした。憲法制定過程の日米交渉で、皇室財産の縮小を最大のねらいとした総司令部に対して、日本側は少しでも皇室に財産を残すための法的根拠を必要とした。特に、皇室の世襲財産の法的性格やそこからの収益、皇室財産の透明性について、活発に議論された。結局、私的な世襲財産のことを明文化せずに、全ての皇室財産を国家に帰属させ、天皇に若干の私的財産を残すことにより、将来に向けて私的財産の蓄積を可能にしたのである。 (2)皇室経費は、毎年、国家予算に計上したうえで皇室に支弁されている。そこで、皇室経費と国家財政との関係を明らかにする第一歩として、国家財政の在り方について、法的側面から明確にした。財政は、国民の代表である国会のコントロールを受ける(財政民主主義)ことから、また政教分離との関係からも、国家・国民と皇室との関係を究明するために重要な要素である。 (3)君主をめぐる政治と制度の観点から、明治維新から戦後の講和独立までの皇室財産について、従来の研究成果および英国で収集した資料・書籍を利用して考察を深めた。明治20年代までは、伊藤博文が中心となって皇室財産の基礎を構築したのであるが、これは、中央集権国家の構築を目指した新政府が、議会や世論に対抗するという側面もあった。ついで、元老、枢密院、宮内省等が皇室財産を充実させ、それを確固たるものにするために制度化し、優良な土地や証券などを皇室財産とした。しかし、戦後、巨大になった皇室財産は凍結・解体され、現在のように再編された。つまり、天皇の好むと好まざるとに関わらず、皇室財産には政治的な力学が働いたのである。なお、英国王室との比較も試みた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)