新しい電荷移動機構にもとづく金属LB膜の電子局在と電子相の探索
Project/Area Number |
00J10765
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
石崎 康雄 東京商船大学, 商船学研究科・交通システム工学, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | BEDO-TTF / ステアリン酸 / 導電性LB膜 / 弱局在 |
Research Abstract |
我々が作製するBEDO-TTFとステアリン酸を用いた導電性LB膜は、その電子系が弱局在を特徴とする2次元電子系であり、このLB膜面内における電子輸送が、電子の平均自由行程がフェルミ波長より十分に長いコヒーレントな輸送形態にあることが明らかになっている。ステアリン酸の他にも分子長の異なるパルミチン酸やベヘン酸を用いた導電性LB膜においても、同様の膜構造をもち、高い電気伝導度を示す導電性LB膜が得られている。そして、ステアリン酸を用いた導電性LB膜と同様、弱局在を特徴とする2次元電子系が存在し、電子輸送が電子の平均自由行程がフェルミ波長より十分に長いコヒーレントな輸送形態にあることが明らかになっている。 低温において超伝導磁石による最大15テスラまでの強磁場中における横磁気抵抗の測定の結果、BEDO-TTFとステアリン酸との導電性LB膜では、4.2K以下の温度領域では、共通の振る舞いとして、弱局在の顕著な弱磁場領域を越えると、磁気抵抗は磁場とともに増大した。そして2Kにおいては、8テスラ付近で磁気抵抗の上昇に変化が見られた。非弾性緩和時間とサイクロトロン振動数の積が約10テスラにおいておよそ1になり、電子は少なくとも1回サイクロトロン円運動をしていることになる。したがって、この変化はShubnikov-de Haas振動の兆候と考えられる。しかし、実際にShubnikov-de Haas振動を観測するには、より低温・強磁場において測定を行う必要がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)