単子葉および双子葉植物におけるブラシノステロイド生合成の調節機構
Project/Area Number |
00J10845
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Teikyo University |
Research Fellow |
野村 崇人 帝京大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ブラシノステロイド / 種子成熟 / 種子発芽 / 生合成遺伝子 / 代謝遺伝子 / エンドウ / ブラシノライド / カスタステロン |
Research Abstract |
エンドウ種子成熟過程と発芽過程におけるブラシノステロイドの役割 エンドウ種子の成熟と発芽におけるブシノステロイド(BR)の生合成および代謝の役割を知るために、成熟と発芽の両過程における内生BR含量をGC-MSを用いて定量した。さらにBRの生合成・代謝に関与するP450酵素遺伝子D、CPD、DWF4およびBAS1をマメ科ESTをもとにPCRを用いてエンドウからクローニングし、RT-PCRによってそのmRNA発現量を調べた。 種子の成長にともない6-deoxocastasterone(6-deoxoCS)からcastasterone(CS)への変換を触媒するD酵素のmRNA発現量が増大したが、これに比例してCSとブラシノライド(BL)の量が増加した。したがって、種子成長にはCSとBLが働いていると考えられた。成長が終了するころにはD遺伝子の発現量が減少するとともに、BLとCSの量が激減し、6-deoxoCSが多量に蓄積された。さらに種子が乾燥すると6-deoxoCSは激減し、BLとCSは消滅した。これはBAS1酵素によるものと考えられた。一方、前駆体BRの6-deoxocathasterone(6-deoxoCT)は完熟種子においても減少はしなかったことから、完熟種子における貯蔵型BRとしての役割を持っていると考えられた。 発芽過程においては、吸水16時間後にすでにBR生合成遺伝子のmRNA発現量が増加していたが、内生BRの変動は見られなかった。しかし、その1日後、貯蔵されていた6-deoxoCTの減少に伴ってCSが増加した。3日後ではCS含量は種子よりも芽と根で多かったが、このことはD遺伝子の発現量が芽と根において高いことと一致した。しかし、いずれの段階においてもBLは検出されなかった。したがって、発芽過程においてはCSが活性型BRとして働き、その合成は初期には貯蔵型BRから、後期には新規合成によるものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)