合成DNAマイクロアレイによる病態関連遺伝子解析法の開発
Project/Area Number |
00J60202
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
今井 順一 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | DNAマイクロアレイ / 薬剤耐性 / 遺伝子発現 / Doxorubicin / 乳癌 |
Research Abstract |
前年度までに、ある程度、DNAマイクロアレイ技術の確立とそのプロトコルの確定を行ってきたが、本年度はさらに確実なものとするために、プローブ作製に関しての条件検討を進めてきた。すなわち、プローブ作製の際に、Cy5あるいはCy3という蛍光で標識するが、その反応条件(各種試薬、例えばプライマー、dNTP、酵素等)、プローブの精製方法、ハイブリダイゼーションの条件、洗浄の条件等を検討し、現段階での最適条件を確定した。 確立したプロトコルにしたがって、本年度は、癌の薬剤耐性に関して発現の変化する遺伝子の探索をDNAマイクロアレイを用いて研究した。まず、最初に薬剤耐性株の作成を試みた。培養液中に抗がん剤の一種であるDoxorubicinを加え、低濃度から濃度を増加して培養を続けると、薬剤に対して耐性を獲得した細胞は増殖を続けることが知られている。そこで、本研究では乳癌の細胞であるMCF-7およびT-47Dに対して、Doxorubicinを25ng/mlの濃度で投与した後、そのまま1週間培養した。1週間培養後の細胞を一部TRIzol溶液で溶解し、totalRNAを抽出した。また、残りの細胞をDoxorubicinを除いた培地で1週間培養して回復させた後、さらに、Doxorubicinを100ng/mlの濃度で投与し、そのまま1週間培養を続けた。1週間培養後の細胞を同様にして、各細胞からtotalRNAを抽出した。 これらの各細胞から抽出したtotalRNAからpoly(A)+RNAを精製した後、プロトコルにしたがってサンプルに対して蛍光標識を行い、DNAマイクロアレイを行った。 その結果、薬剤を投与した各細胞において薬剤耐性の指標であるP-糖蛋白(MDR : Multidrug resistance)遺伝子の上昇が確認された。しかし、MDR遺伝子にはいくつかのサブタイプが存在していることが知られているが、MCF-7及びT-47D細胞の間では、その発現上昇するMDR遺伝子のタイプが異なることがわかった。また、発現変化のあった遺伝子群が多数検出されたが、現在それらの遺伝子群について解析しているとともに、細胞をMDA-MB-453、A2058の2種類について新たに同様の実験を行い、DNAマイクロアレイで解析をする予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)