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遺伝子改変マウスを用いたMT1-MMP及びMMP-2の癌組織における発現と役割の解析

Research Project

Project/Area Number 00J60805
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field Experimental pathology
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

中村 博幸  東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2000 – 2002
Project Status Completed (Fiscal Year 2002)
Budget Amount *help
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
KeywordsMT1-MMP / MMP-2 / CD44
Research Abstract

癌の浸潤・転移には基底膜の主成分であるIV型コラーゲンの分解が必須であり、そこにはIV型コラゲナーゼであるMMP-2(ゼラチナーゼA)とその活性化因子であるMT1-MMPが関与すると考えられている。本研究では発癌と進展の過程でどの時期からMMP-2およびMT1-MMPの発現誘導が起こるのか、また、MMP-2の活性化はどの時期に起こるのか、それが癌組織にどの様な変化をおよぼすのかをマウスを用いて明らかにしようとしている。昨年度の研究では、MT1-MMPのヘテロ遺伝子欠損マウスを用いて、7,12-dimethylbenzanthraceneあるいはN-nitrosomethylureaを用いた化学発癌実験を行った。その結果、この2つの薬剤を併用した群において、それぞれ単独で用いた群よりも高頻度に腫瘍の発現を認めた。また、化学発癌を開始して5〜6ケ月で腫瘍が形成された。本年度では、腫瘍が形成される前後の時期のマウスを用いて切片を作製しており、発癌と進展の過程でのMT1-MMPの役割を病理学的に詳細に検討している。さらにMT1-MMPおよびMMP-2遺伝子欠損マウスとC57BL/6、乳癌高頻度ストレインのGR、およびヌードマウスなどへの戻し交配を昨年度から継続しておこなっている。
最近私達を含む幾つかの研究室が、MT1-MMPが細胞膜表面の接着分子(CD44)を切断し細胞の運動性を促進するという報告をしている。それに関して、MT1-MMPがCD44を切断する詳しいメカニズムを検討した。まずMT1-MMPを含む複数の酵素によるCD44の切断部位をすべて明らかにし、それぞれの部位でのCD44の切断が細胞に与える影響について変異体を用いて検討した。その結果MT1-MMP以外が分解する部位を欠失したCD44を導入した細胞が最もよく運動していた。次に各切断部位を特異的に認識する抗体を作成した。細胞の免疫染色ではMT1-MMPがCD44を分解する部位は細胞の運動先端部で起こっていることを明らかにした。またこの抗体を用いてヒト頭頚部癌、乳癌、胃癌、肝臓癌で免疫組織学的検討を行ったところ、浸潤先端部に特に強い染色が見られた。さらにEIAを用いてヒト血清中の各断片を定量したところ、癌組織に有意に高値を示し、転移症例でさらに高い値をしめした。CD44は複数の部位で切断されているが、浸潤転移に関わるのはMT1-MMPによる切断のみであることが明らかになった。さらにこの断片の測定は癌の進展を判断するのに有効であると考えられた。

Report

(1 results)
  • 2002 Annual Research Report

URL: 

Published: 2001-04-01   Modified: 2024-03-26  

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