Project/Area Number |
00J60902
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
和田 俊一 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | TPU0015A / DLD-1 / リボゾームS6サブユニット / caspase 3 / p27 / ERK / IkB / TPU2013 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、糸状菌由来テルペノイドTPU0015Aのがん細胞足場非依存的増殖阻害作用機構の解析を行った。TPU0015Aにより処理を行った大腸がん由来DLD-1細胞における各種癌遺伝子およびアポトーシス関連遺伝子の発現量の変化、リン酸化状態の変化をウェスタンブロッティングにより解析した。前年度までに見られたリボゾームS6サブユニットのリン酸化の向上やcaspase 3の活性化に加え、TPU0015A処理細胞において、p27の発現量やERKのリン酸化の上昇およびIkBのリン酸化量の減少が見られた。また、抗リン酸化PKA基質抗体を用いたタンパク質リン酸化の検出パターンにもいくつかの変化が見られた。 こうした解析に並行して、本年度は新たにTPU0015Aの直接的な標的となるタンパク質を同定するための実験を行った。本物質自体は、生産菌からの収量が限られるため、まず大量に化学合成することができ、活性を保持する類縁体を用意することとした。足場存在下の細胞への毒性も高まったものの、TPU2008、TPU2009、TPU2013などにTPU0015Aと類似した活性が見られた。このうちTPU2013を用いて以降の実験を行うこととした。本化合物群の構造中、側鎖部位が最も活性への関与が低いことが予想されたことから、この部位をビオチン化したTPU2013を用意した。DLD-1細胞抽出液中にビオチン化TPU2013を加え、ストレプトアビジン結合セファロースによって沈殿させる方法で、TPU2013結合タンパク質の探索を行ったところ、約45kDaおよび約60kDaのタンパク質の特異的な結合が見られた。
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