ヒトマクロファージによる抗腫瘍性エフェクター誘導調節機構の解析
Project/Area Number |
01015073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小倉 剛 徳島大学, 医学部, 教授 (00028490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 克之 徳島大学, 医学部附属病院, 助手 (40208947)
曽根 三郎 徳島大学, 医学部附属病院, 講師 (40145024)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | ヒトマクロファージ / 単球 / interleukin 2 / 腫瘍細胞障害 / 造血因子 / サイトセイン / 肺転移 |
Research Abstract |
本研究は抗腫瘍性エフェクター誘導強化による癌治療法の確立を目的とし、単球ーマクロファージの役割及びそれらの調節機構の解析を進め、次の点を明らかにした。1)ヒト末梢血単球は活性化刺激にて抗腫瘍性を発揮するが、その機構の一つとして細胞由来のILー11alphaが重要な役割を果たし、その発現にはガンマインターフェロンが一次刺激として作用し、抗腫瘍増強作的に働いた。2)ILー2によるヒトLAK誘導は単球ーマクロファージの成熟度、活性化の程度により正負の調節作用を示した。すなわち、末梢血単球はLAK誘導増強作用を示すが、肺胞マクロファージは逆に抑制した。一方、造血因子であるGMーCSFはヒト単球をマクロファージに成熟させるが、LAK誘導増強に働いた。3)ILー2にて一旦誘導されたLAK細胞は正常単球を障害しないが、肺胞マクロファージ及び造血因子(ILー3、GMーCSF、MーCSF)にて4日間培養し、成熟した単球由来マクロファージを障害した。このことから、LAK活性の発現並びに維持は単球ーマクロファージとの相互反応により正負に制御されている可能性が示唆された。4)実験動物での肺転移モデルにおいて、ILー2による治療効果を高めるため、多糖類のレンチナン或はリンホヤインの一つであるキラーヘルパー因子とILー2とをそれぞれ併用した結果、LAK活性誘導はin vitro及びin vivo共にILー2にそれらを添加することにより相乗的に誘導されることを明らかにした。さらに、それらの併用効果が肺転移治療に対しても有効であることを確めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)