Iタンパク質が、ミオシンフィラメントの形成におよぼす効果。
Project/Area Number |
01540589
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物発生・生理学
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大橋 一世 千葉大学, 理学部, 助教授 (90114248)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | ミオシンフィラメント / Lメロミオシン / Iタンパク質 / 分子集合 |
Research Abstract |
Iタンパク質には、pHが酸性の時、とくに75mMKCl以下のイオン強度でミオシンフィラメントを束ねる働きがある。濁度法でも、320nmでの吸収値が上昇することが確かめられた。Iタンパク質は、ミオシンフィラメントに最大モル比1:2.7の割合で結合し得るが、濁度はIタンパク質とミオシンの量比が1:5位でほぼ一定の値に達っした。ニトロセルロ-ス膜に吸着したミオシンは、アルカリpHや生理的塩濃度の溶液中でもIタンパク質と結合することが確認された。濁度法では、現在のところ必ずしも有意な差が認められていない。サンプルの違いによるデ-タのばらつきが大きいため、より詳細に検討中である。電子顕微鏡観察によると、コントロ-ルに比べて集合体が明らかに多く形成されていることがよくわかる。またIタンパク質は、ニトロセルロ-ス膜上では、KCl濃度が0.5Mという高イオン強度下でもミオシンと結合する。このことから、Iタンパク質はミオシン分子と結合し、ミオシンがフィラメントを形成していることが結合の必要条件ではないことが分った。 Lメロミオシンを、pH6.5、KCl濃度が50mMの条件下で集合させると、パラクリスタルを形成する。Iタンパク質はこの条件でLメロミオシンと量比1:10位で結合するが濁度法による差は見出せなかった。電子顕微鏡観察により、Iタンパク質はIタンパク質はLメロミオシンのパラクリスタルに85nmの周期で結合していることが判明した。このことから、Iタンパク質は、ミオシンフィラメントの場合と異り、Lメロミオシンのパラクリスタルを束ねる作用を持っていないことがわかった。また、Iタンパク質がLメロミオシンの末端に結合していることを示す像も観察された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)