Project/Area Number |
01550702
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子物性
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
金元 哲夫 東京理科大学, 理学部, 教授
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
世界の3大メ-カ-から得られた約10種の超高分子量ポリエチレン重合粉末を試料として、最近我々が開発した2段延伸法により延伸を試み、重合体のモルフォロジ-および延伸条件が延性および延伸物の力学物性に与える影響について検討した結果、次の事が明らかになった。 1)、融点以下の温度でプレス成形して得られたフィルムは、全て、引張延伸法では延伸できなかった。しかし、これらフィルムをまず図相押出法により延伸し、次いで引張延伸(2段延伸)すると試料により5〜90倍に延伸することができた。2)延伸と重合体のモルフォロジ-の関係:(a)DSCによる融解挙動観察より、高延性試料は低延性試料に比べて、よりシャ-プな融解ピ-クを示し、かつ、より高い結晶性を有する事(b)全ての粉末試料は、直径20〜30nmの細長いウドン状組織の集合体であるが、低延性試料はその他に多数の配向フィブリル(約20nmの径)を持つ事。(c)広角×線回折より、全ての試料は延性とは無関係に結晶厚25nm程度である事、(d)固体パルスNMRより、全ての試料が結晶、非晶、中間成分から成る事、および、高延性試料は低延性試料に比べて、中間成分(運動性が結晶部と非晶部の中間である)の分率が多く、かつ、結晶成分量が多い事がわかった。これらの実験事実は、より規則的な結晶が生成する条件で重合された粉末試料がより優れた延性を示すことを意味している。3)諸延伸条件の影響:(a)与えられた試料の延性は延伸条件にはあまり影響を受けず、延性は重合条件によりほぼ決定される事、および(b)粉末をプレス成形し延伸用フィルムを作成する時の圧力は、延性および延伸物のヤング率には顕著な影響を与えないが、延伸物の引張り破断強度には大きな影響を与えることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)