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自励発振現象に基づく環境感知機能を有する高分子錯体膜の合成

Research Project

Project/Area Number 01550714
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 高分子合成
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

平井 利博  信州大学, 繊維学部, 助教授 (30126700)

Project Period (FY) 1989 – 1990
Project Status Completed (Fiscal Year 1989)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywords振動現象 / 高分子錯体膜 / ポリビニルアルコ-ル / 引き込み現象 / 振動反応 / 環境関知機能
Research Abstract

高分子錯体膜をいくつか合成し、これらについて各種環境下で錯体膜がどの様な応答を示すかを検討した。そのうちではポリビニルアルコ-ルの銅錯体膜が目ざましい性質を示し、以下のような成果を得た。
(1)この錯体膜は酸性雰囲気下で酸性度に応じた銅イオンの吸蔵吐出を行う。この過程は、必ずしも単調ではなく、酸性度の現象に伴ってその過程は複雑になる。さらに、得られたパタ-ンは何の規則性をもたないように見えるが、高速フ-リエ変換により共通の振動数パタ-ンを持っていることが明らかになった。これは、この種の振動現象では初めての成果である。
(2)この過渡現象は水素イオン濃度の振動をも伴っており、これは先の銅イオン濃度の振動と同期していることが明らかになった。すなわち、銅イオンの放出と水素イオンの吸蔵が、吸蔵と吐出がそれぞれ対応して生じるこが見いだされた。このことから、観察された振動が錯体形式反応と分解反応の振動的に生じることに由来することを明らかにした。さらに、錯体形成反応の素反応過程からこの振動現象をコンピュ-タシミュレ-ションによって定性的に再現できることを明らかにし、この錯体膜の環境関知機能が錯体の安定性に与える外部環境因子に由来することを示すことができた。
(4)また、錯体膜表面上における振動パタ-ンの解析から、この振動が膜表面で均一に生じるのではなく、膜上の特定の部位にその振動が限定されていることを見いだした。すなわち、振動の引込み現象による、特異点の生成を発見した。これは、現象そのものが大変新規であるばかりである、今後膜現象と構造形成を扱う際に多くの問題を提起するものである。

Report

(1 results)
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  • [Publications] 平井利博,牧伸,鈴木崇,林貞男: "ポリビニルアルコ-ル錯体による銅イオンの吸蔵吐出" Chem.Express,.

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Published: 1989-04-01   Modified: 2016-04-21  

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