Project/Area Number |
01560140
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
製造化学・食品
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山口 務 金沢大学, 教育学部, 教授 (00124892)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1989: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アフィニティ-クロマトグラフィ- / DNA固定化吸着体 / 発癌物質の検索 / 発癌性色素類 / 変異原性物質 / DNA-セファロ-ス / 不溶性DNA / DNA親和性色素 |
Research Abstract |
一般に発癌物質は、DNAに結合するために親和性を有するものと考えられることから、DNAを固定化した吸着体を作成し、これに対する親和性の有無を利用して発癌物質を特異的に吸着せしめ、その分析、精製、または除去することを目的とする。研究実施計画に従って、DNAをセファロ-ス、ポリアクリルアミド、セルロ-ス等、各種担体に化学結合または包理することにより不溶性DNAを作成した。これらを小型カラムに充填し、これに既知の発癌性及び非発癌性色素溶液を通して、吸着性の有無を調べた結果、DNA-セファロ-スの場合、低イオン濃度のアルカリ性バッファ-中で、既知の発癌性色素は何れもよく吸着されるが、非発癌性色素は殆ど吸着されないこと、すなわち発癌性色素はDNAに対して親和性を有することを見いだした。そして、これら吸着色素は、条件を変えることにより再びカラムからの溶出が可能であること、溶出後のカラムは、洗浄後、繰り返し使用が可能であることなどがわかった。次にDNA-セファロ-スカラムを用い、現在使用されている食用色素22種、及び使用禁止となっている有害色素24種について、吸着性の有無を調べた結果、食用色素中には吸着性を示すものは全く見られなかったのに対し、有害色素類には、その半数に近い11種が吸着性を示した。そしてこれら全ての吸着性色素は、何れもAmes法により微生物に対して変異原性を有することを初めて確認した。一方、色素以外の既知発癌性化合物約15種について、上記カラムへの吸着性を検討した結果、AF-2、4NQO、MNNGなどS-9による代謝活性化を必要としない化合物は、一般に吸着性を有することが認められた。更に加工食品等の抽出物について、上記カラムへの吸着性の有無を調べた結果、ある種のチ-ズ類、ベ-コン中にも吸着性物質が存在することを認めたので、現在その物質の構造等についても検討している。
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