ラット肝臓における亜鉛・カドミウム、銅の識別的取り込み機構に関する組織化学的研究
Project/Area Number |
01570022
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
鷲見 和 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教授 (20121197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石毛 友美 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 研究補助員
鈴木 和夫 国立公害研究所, 環境保健部・人間形態研究室, 室長 (90109918)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 重金属 / 肝 / メタロチオネイン / オ-トラジオグラフィ- |
Research Abstract |
生体のもっている重金属種の識別機構を明らかにする目的で、実験動物を使って亜鉛、カドミウム、銅を血管内に注入し、これらの金属について数分間から数時間の間の血液と肝における生化学的動態と組織化学的局在を調べた。ラット(一群5匹)に金属塩水溶液を注入(iv0.8mg metal/kg)して屠殺し、肝と血液を取り出して発光分光法で金属を分析した。銅の組織化学には^<14>Cで標識したp-ジメチルアミノベンチリデンロダニン(ロダニン)を新たに合成して銅の局在を調べる方法を検討した。 1)血漿中の金属濃度(単独投与、μg/ml):カドミウムの血漿から消失速度は銅や亜鉛に比べて極めて早く30分後にはほとんどゼロになるのに対して銅や亜鉛は3-4時間後に血漿から消失する。2)血漿中の金属濃度(混合投与):単独投与の場合とほとんど同じ様な傾向を示す。3)肝の金属濃度(単独投与、μg/g):肝へのカドミウムの取り込みは早く、30分後に最高濃度に達し、その後少しずつ傾向を示す。亜鉛は注入直後にいったん高い濃度を示すが一時間後には減少し、2時間経過以降少しずつ増大傾向を示す。同様に銅も2時間後から少しずつ増大傾向を示す。4)肝の金属濃度(混合投与):単独投与の場合とほとんど同じ様な傾向を示す。 これらの結果をまとめるとカドミウム(非必須金属)は血液中から肝細胞にすばやく取り込まれるが、なかなか肝細胞の外には出ていかない。これに対して亜鉛や銅(必須金属)も肝細胞に取り込まれるが、肝の細胞膜を比較的自由に出入りし、メタロチオネインが誘導されるとメタロチオネインと結合して肝細胞内に固定される。これらの結果は金属の識別機構が肝細胞に存在していることを強く示唆していると思われる。ロダニンを用いるオ-トラジオグラフイはエタノ-ルによる除染が効果的であり、銅の局在を調べる方法として実用化の見通しが得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)