グルココルチコイド作用発現におけるプロテインキナ-ゼCの役割
Project/Area Number |
01570136
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木戸 博 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (50144978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (50035375)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Keywords | グルココルチコイドホルモン / レセプタ- / プロテインキナ-ゼC / スフィンゴシン / H-7 / 熱ショック蛋白HSP-90 |
Research Abstract |
我々はこれまでに、グルココルチコイド(GC)ホルモン作用がプロテインキナ-ゼCのインヒビタ-のH-7で完全に抑制され、逆にジアシ-ルグリセリド、ホルボ-ルユステルなどのプロテインキナ-ゼCり活性化物質群によりGC作用が著明に増幅されることを明らかにしてきた。本年度の研究により、生体内における生理的プロテインキナ-ゼCの特異的インヒビタ-と考えられているスフィンゴシンによってもGC作用が著明に抑制されることが明らかとなった。しかもスフィンゴシンの抑制効果は1〜10μMの濃度の範囲で、濃度依存性にGC作用を抑制し、細胞内でのGC作用の発現調節に関与していることが推定された。このように、生理的にはジアシ-ルグリセリドやスフィンゴシンによってそれぞれGC作用の増幅と抑制が細胞レベルで調節されている可能性が明らかとなった。さらにH-7やスフィンゴシンは、初代肝細胞培養系、肝切片組織培養系においてCytosol画分でのGCレセプタ-の活性化を抑制し、その結果GCレセプタ-は熱ショック蛋白のHSPー90と複合体を作ったままCytosol画分に不活性型として留まり、核への移行が抑制されることを明らかにしてきた。以上の結果を基にして、現在プロテインキナ-ゼCがGCレセプタ-やHSP+90を含む、いかなる蛋白のリン酸化を促進しその結果GCホルモン作用を増幅し、逆にH-7やスフィンゴシン等のプロテインキナ-ゼCの活性抑制剤がどのようにGC作用の発現を抑制するか、その作用機序を追求している。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)