Project/Area Number |
01570319
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
公衆衛生学
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
二塚 信 熊本大学, 医学部, 教授 (80040195)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 隆雄 熊本大学, 医学部, 助手 (50214804)
宮北 隆志 熊本大学, 医学部, 講師 (50112404)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 振動障害 / 手腕振動 / 末梢循環 / 末梢血圧 / 重量負荷 / 複合作用 / 容積脉波 / 林業労働 |
Research Abstract |
振動工具を用いてモデル作業を行ない、その際の振動と工具の把持力の上肢末梢の血流に与える影響を観察するために手指部血圧の連続測定を行なった。年令20〜50才の振動暴露正のない健常男子6名を被検者とし、重量7.9kgのチエンソ-(SHINGU sp500D)をon time120秒で保持した状態とチエンソ-を高速回転(回転数は耳元での騒音レベルを95〜105dBとすることによって調節)した状態のモデル作業を行ない、その間に右第4指中節に装着した携帯型自動血圧測定装置(BP-100)を用いて末梢血圧の変動を観察した。本システムは一定時間間隔でカつ圧を自動的に制御し、この時生ずる光電容積脉波の波高変化よりマイクロコンピュ-タを介して血圧値を算出、記録するものである。先ず、モデル作業に伴う姿位変化等のノイズを除去するための標準的な測定方法を確立したうえで実測に着手した。その結果、立位安静時血圧を100とした時、チエンソ-高速回転時の血圧は平均112.9±7.8、無負荷のチエンソ-保持時の血圧は106.9±3.1で、立位安静時、チエンソ-保持時、モデル作業時の際の血圧に有意差がみられた。同時に上腕動脉においても血圧の自動連続測定を行なったが、このモデル作業に伴なう一定の変動はみられなかった。私共は同様の実験を皮膚温や熱勾配式組織血流量を用いて行ない、振動及び重量負荷により一過性に当核部位の血流量が減少することを観察しているが、今回の実験により、血流量の減少が血管の能動的な収縮によるものであり、局所血管の収縮反応は重量だけの負荷よりも、これに振動が加わったとき有意に大きくなることが明らかになった。本実験では先ず精度の高い測定法の確立に多大なエネルギ-を傾注したため、末梢循環動態に影響すると思われる他の作業要固-騒音、温度条件等の関与についてもさらに分析的な検討が必要だと思われる。
|