胸線腫内リンパ球の2color flow cytometryによる解析
Project/Area Number |
01570782
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中原 数也 大阪大学, 医学部, 講師 (20028624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 隆俊 大阪大学, 医学部, 助手 (10211583)
藤井 義敬 大阪大学, 医学部, 助手 (40156831)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 胸腺腫 / 胸腺腫内Tリンパ球 / 2 color flow cytometry / double positive cell |
Research Abstract |
胸腺腫は、重症筋無力症(MG)を始めとする自己免疫疾患の合併率が高く、免疫学的機能に異常を与えている可能性が考えられる。そこで、細胞性免疫の主役であるTリンパ球の分化の場である胸腺に着目し、胸腺、胸腺腫内Tリンパ球の細胞表面抗原を2種類の蛍光標識した抗体で染色し、FACStarで解析する事(2 color flow cytometry)により、胸腺腫に特有な変化がないかどうかを検討した。対象は、正常例(心臓又は胸部手術を受けた非免疫性疾患患者)胸腺、MG合併胸腺腫及び非合併胸腺腫例とし、胸腺、胸腺腫内リンパ球の細胞表面抗原の表現型を調べた。その結果、 1)正常例の胸腺では、年齢と胸腺内リンパ球のCD4^+CD8^+cell(double positive cell)の割合の間に負の相関関係を認めた。この所見は、従来から言われている加令とともに胸腺組織が萎縮していく事と一致していた。 2)MG非合併胸腺腫内リンパ球は、高齢でも未熟なdouble positive cellが多かった。即ち、胸腺腫の上皮細胞がTcellの前駆細胞をdouble positive cellの段階まで分化させる機能を有していると考えられた。 3)MG合併胸腺腫と非合併胸腺腫内リンパ球を比較すると、MG合併胸腺腫は、single positive cell即ち、mature cellが多かった。このmature cellが自己免疫疾患の発現に関与しているかもしれないと考えられた。 尚、胸腺及び胸腺腫内リンパ球の1週間培養後の細胞表面抗原の解析に関しては、培養後細胞数が少ない事とdebrisの混在が多くて、十分な解析ができず、一定の傾向も認めなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)