土石流扇状地における流路変動と土砂氾濫の予測に関する研究
Project/Area Number |
01601518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澤井 健二 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70109073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 一 京都大学, 防災研究所, 助手 (80144393)
藤田 裕一郎 京都大学, 防災研究所, 助教授 (90027285)
江頭 進治 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | 土石流 / 扇状地 / 流路変動 / 土砂氾濫 / デルタ / ラボラトリ-・オ-トメ-ション / 数値解析 / 二次元浅水流モデル |
Research Abstract |
土石流災害の特徴のひとつとして、渓流から扇状地へ流出した土砂れきが既存の流路を閉塞あるいは破壊させて別の方向にあふれ出し、新たな流路を形成しつつ土砂氾濫をひきおこす例の多いことが挙げられる。本研究においては、そのような流路変動ならびに土砂氾濫機構について、類似の現象であるデルタの形成過程に着目して、実験的に究明するとともに、数値シミュレ-ションによる解析を行った。実験においては、自動計測・自動制御の開発に努め、その効率化と高精度化を図った。 土石流扇状地の形成過程のように、大量の土砂流出による堆積地形の発達過程では、長期的に見ると、円錐面で近似されるような、比較的なだらかな堆積地形が発達するが、その過程を詳しく観察すると、堆積面全体で常に土砂が移動しているわけではなく、各時点における流路位置はかなり限定されており、それが時間的に激しく変動している。その変動過程は不規則で、偶発的な要素に支配されている側面もあるが、その中にはかなり秩序だった法則性の存在することも見逃せない。このような2次元的に自由な空間の中で流路が形成される現象を水理学的に解明しようとする場合、流路幅を把握することはきわめて重要である。流路幅に関する法則としては、従来、経験則としてのRegime公式や、池田・Darkerらの直線礫床河川に対する安定横断面形状の理論式があり、後者は適用範囲が限定されるものの、適用限界内ではかなり高精度で成り立つのに対し、前者はそれほど精度は高くないものの、きわめて広範囲にある程度の精度で成り立つことが再確認されるとともに、流路幅や流路本数の決定機構には、砂州の形成が深くかかわっていることが推察された。また、流路形成以前の土砂氾濫の解析には、2次元浅水流モデルにより流れを解析し、主流ならびに横断方向の流砂量式を用いて2次元河床変動解析を行うのが有効であることが判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)