配偶子成熟に必要な微小環境に欠陥をもたらすマウスのSl突然変異の発生工学的解析
Project/Area Number |
01640507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北村 幸彦 大阪大学, 医学部, 教授 (70028520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗生 明 大阪大学, 医学部, 助手 (70205194)
春日井 務 大阪大学, 医学部, 助手 (80214310)
廣田 誠一 大阪大学, 医学部, 助手 (50218856)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 生殖細胞 / 突然変異マウス / 融合キメラ / 支持細胞 / 血液幹細胞 |
Research Abstract |
1)S1遺伝子座に2個の突然変異遺伝子を持つマウスと、W遺伝子座に1個の突然変異遺伝子を持つマウスの症状はよく似ている。S1/S1^dあるいはS1/S1^tの遺伝子型を持つ胚と正常(+/+)胚から融合キメラをつくることにより、S1突然変異マウスにおける生殖細胞の分化障害は生殖細胞自身の欠陥のためでなく、生殖細胞の移動、増殖・分化を支持する細胞の欠損のためであることを明らかにした。本年度は融含キメラ法をW遺伝子が生殖細胞の分化に与える影響をしらべるために利用した。S1/S1^dマウスに相当する症状を持つW突然変異マウスはW/W^vマウスであり、生殖細胞を欠損するために不姓である。しかしW突然変異遺伝子やW^v突然変異遺伝子を持つマウスは融合キメラのパ-トナ-としては非常にあつかいにくい。そこでWやW^vよりは弱い突然変異であるW^fとるW^<sh>を用いた。W^<sh>/W^<sh>、W^<sh>/W^fあるいはW^f/W^fの遺伝子型を持った胚と+/+胚を融合させてキメラをつくった。W遺伝子座は血液幹細胞の増殖・分化にも影響をおよぼすが、W突然変異胚はB型フォスフォグリセレ-トイイネ-ス(PGK)、正常胚はA型PGKを持つようにしておき、各臓器にどちらの型のPGKが多く含まれているかしらべた。おのおののキメラ個体間でばらつきはあるが、心臓、腎臓、肝臓、脳では平均するとW突然変異胚と+/+胚から由来する細胞成子の割合はほぼ等しかった。一方骨随、脾臓、リンパ節、血液では+/+胚由来の細胞が圧倒的多数をしめていた。W胚、+/+胚ともXYの核型を持つキメラでは、+/+胚由来の精子が多数をしめていたので、少くともオスではW遺伝子は生殖細胞自身の増殖・分化に影響を与えることがわかった。2)マスト細胞をモデルにして、W遺伝子座、S1遺伝子座が細胞増殖に与える影響をしらべた。W遺伝子はマスト細胞に、S1遺伝子はその支持奔胞に影響を与えた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)