新しいマグネシウム基合金と金属間化合物の水素吸放出特性
Project/Area Number |
01F00056
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山口 正治 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Lanting 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
ZHANG L.
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 水素吸蔵合金 / 水素吸放出と微細組織 / Ti_3Al / 熱電材料 / Zn_4Sb_3 / 薄膜 |
Research Abstract |
(1)金属間化合物の水素吸放出特性の評価および、新たに見出した(2)熱電化合物の特性評価について報告する。 (1)C15構造を有するMg-Cu-Ni系合金および、bcc構造を基礎とする構造を有するTi_3Al基合金を用いた研究過程で、水素吸放出に及ぼす微細組織の影響は、試料作製や合金溶製法の熱履歴、水素の吸蔵法に依存する微細組織の変化である。Ti_3Al合金は約3wt.%もの水素を吸蔵する水素吸蔵合金として着目されているが、これまで400℃以下では水素を放出しないと報告されていた。しかし、我々は127℃で水素を放出することを見出した。Ti_3Al合金に127℃で水素を吸蔵させると3つの水素化物を形成する。水素原子と金属原子との比をH/Mとすると、H/M〜0.5のβ水素化物(β_H)とH/M〜1.0のγ水素化物(γ_H)を形成し、γ_Hは更にH/Mの低い順にγ_<H1>とγ_<H2>に分類できる。可逆的な相変態はβ_Hとγ_<H1>との間で起こり、その相変態の可逆性により水素の吸蔵・放出も可逆的となる。一度、γ_<H2>まで水素を吸蔵するとγ_<H1>→β_H相変態は起こらず、水素放出曲線にプラトーが現れなくなる。γ_<H2>は高水素圧力下で急激に、あるいは水素吸蔵温度を室温まで下げ水素化することにより、容易に形成する。また、Ti_3Al試料を粉砕して水素化に用いても、可逆的なβ_H-γ_<H1>相変態は起こらなくなる。一方、多くの双晶がβ_Hへの水素化過程で形成され、これはβ_Hへの相変態が変位を伴う相変態であることを示唆している。β_H-γ_<H1>相変態もγ_Hの表面起伏より同様の相変態であり、それら変位の連続性が水素化物相変態、つまり水素吸蔵・放出の容易性に重要な役割を果たす。 (2)スパッタにより作製したZn_4Sb_3薄膜の熱電特性を明らかにした。主な成果は、薄膜化することにより出力因子をバルクとほぼ等しく保ったまま、熱伝導率を減少させることにより、性能指数を向上させることに成功したことである。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)