造礁サンゴ-褐虫藻共生体の環境ストレス応答:適応と防御機構
Project/Area Number |
01F00312
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
日高 道雄 琉球大学, 理学部・海洋自然科学科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAKOVLEVA I. M. 琉球大学, 理学部・海洋自然科学科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | サンゴ / 褐虫藻 / 共生 / 白化 / 光合成 / 環境ストレス / 紫外線吸収物質 / MAAs |
Research Abstract |
(1)イシサンゴおよびイシサンゴに共生する褐虫藻の紫外線吸収物質(MAAs)について イシサンゴ20種について、紫外線吸収物質(mycosporine-like.amino acids, MAAs)の組成を解析した結果、palythineとmycosporine-glycineが最も主要なMAAsであった。MAAsの組成は、サンゴの系統を反映していると考えられた。ある種のサンゴでは、褐虫藻はMAAsを含まず、宿主サンゴ組織にのみMAAsが検出された。 (2)イシサンゴにおける紫外線吸収物質(MAAs)含量の日周変動について イシサンゴ3種で、MAAs含量は日周性を示し、imino-MAAsは日中に増加し、抗酸素活性を有するmycosporine-glycineは日中に減少した。光ストレスに強い2種のサンゴではmycosporine-glycineが主なMAAsであり、光ストレスに弱いサンゴでは主に抗酸素活性のないimino-MAAsを含んでいた。これらのことから、抗酸素活性をもつmycosporine-glycineを含むサンゴは白化耐性が強いと考えられる。 (3)イシサンゴの白化感受性に及ぼす高温順化の効果 高温(31℃)下で5日間前処理すると、白化感受性の高いサンゴでは、最大光合成速度(P_<max>)とクロロフィル量が増加し、白化感受性の低いサンゴでは、これらの値は減少した。またすべてのサンゴで暗黒下での呼吸は増加し、光化学効率は減少した。 高温(31℃)下で5日間前処理したエダコモンサンゴやショウガサンゴを高温、強光にさらすと、常温下で前処理したサンゴに比べ、最大光合成速度(P_<max>)とクロロフィル量が著しく低下し、また暗呼吸も低下した。これらの結果は、高温順化の影響はサンゴの種により異なり、最大光合成速度の変化が白化感受性に関連していることを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)