Project/Area Number |
01F00322
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
梅村 孝司 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Jae?Hoon 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 外国人特別研究員
KIM J.-H.
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ネオスポラ症 / Neospora caninum / 牛の流産 / 経神経伝播 / 鞘内免疫 / 脳脊髄液 / インフルエンザ脳炎 / ワクチン |
Research Abstract |
1.Neospora caninun(ネオスポラ原虫)は経神経感染することの証明 ネオスポラ原虫がどの様に経胎盤感染するのかを明らかにし、ネオスポラ原虫による流産を予防するためには、母体内での原虫の伝播経路を明らかにする必要がある。ネオスポラ原虫は血行性に伝播することがこれまでの研究で示されているが、それだけでは説明がつかない症例・事象が多数ある。本研究者はマウスの眼球および坐骨神経内にネオスポラ原虫を接種し、(1)本原虫が経神経性にも体内伝播すること、(2)免疫することにより、血行性伝播は阻止することが出来るが、経神経感染は阻止できないこと、(3)皮下免疫よりも脳内免疫の方が体内伝播阻止に有効であることを証明した。 2.脳内免疫が経神経感染防御に有効であったのはなぜか? ウサギのクモ膜下腔にネオスポラ原虫の死滅虫体を接種して、皮下接種群と比較した。その結果、皮下接種群では血中抗体価は上昇するものの、脳脊髄液中に特異抗体はほとんど出現しないのに対し、クモ膜下接種群では血液と脳脊髄液の両方に高い抗体価が検出された。この実験により、経神経感染する病原体に対しては、ワクチンのクモ膜下接種が有効である可能性が示された。 3.インフルエンザ脳炎に対するクモ膜下(脳内)ワクチン接種の有効性 上記1,2の結果が経神経感染するウイルス感染症にも当てはまることを証明するため、マウスをインフルエンザワクチン皮下接種群、脳内接種群、ワクチン未接種群の3群に分け、神経病原性インフルエンザウイルスで攻撃した。その結果、脳内ワクチン接種は皮下接種に較べて脳病変をより強く抑制することが判明した。この結果は、経神経感染する様々なウイルス(狂犬病ウイルス、ヘルペスウイルス、ポリオウイルス)に対する新しい強力な予防・治療法の開発につながるものと期待される。
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