Project/Area Number | 01F00348 |
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Osaka University |
Host Researcher |
月原 冨武 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授
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Foreign Research Fellow |
馬 吉春 大阪大学, たんぱく質研究所, 外国人特別研究員
MA J.
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed(Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost : ¥2,300,000)
Fiscal Year 2003 : ¥700,000 (Direct Cost : ¥700,000)
Fiscal Year 2002 : ¥1,200,000 (Direct Cost : ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001 : ¥400,000 (Direct Cost : ¥400,000)
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Keywords | モノアミン酸化酵素 / 膜タンパク質 / 結晶構造 |
Research Abstract |
モノアミン酸化酵素(MAO)はアミノ酸残基数が520から527まででミトコンドリアの外膜に結合している膜蛋白質であり、補欠分子としてFADを1分子持っている。MAOはモノアミンをアルデヒドにまで酸化し、アンモニアと過酸化水素を遊離する。MAOは神経伝達物質のモノアミンを酸化して神経伝達を抑制する。これがパーキンソン病やうつ病の原因になる。MAOには類似の2種類の酵素が有り、MAOAは基質セロトニンに働くのに対して、MAOBは分子量のより小さい基質フェニルエチルアミンに特異的に働く。 MAOBはその阻害剤結合型のX線結晶構造解析が報告されている。この酵素では、活性中心は補酵素FADの近傍で、ポリアミン酸化酵素と同様なFADに対する配置をしていた。活性中心は分子内部で閉じた空洞を形成していて、その壁面の大部分は芳香族アミノ酸によって占められている。MAOAとMAOBとの共通の基質であるパラ置換ベンジルアミンに対する活性では、MAOAでは置換基の電子吸引性の影響が生じるのに対して、MAOBではその影響があらわれないという違いがある。 また、MAOはC末端側に膜に埋もれたαヘリックスを持っていることは、MAO-Bの結晶構造解析から明らかになっている。しかし、その長さは膜を貫通するには不十分であり、このC末端領域が膜を貫通しているかどうか不明である。 この酵素によるアミン酸化反応の原子機構を明らかにする為に、MAO-AのX線結晶構造解析を行った。酵母の発現系でラットのMAOAを大量発現し、80gの菌体から20mgのMAO-Aを精製することができた。界面活性剤DIMETHYLDECYLPHOSPHINE OXIDEを用いて結晶化が成功し、SPring-8で3.0Å分解能のDataを収集ができた。分子置換法によるMAOAの構造解析した。 MAOAとMAOBを較べた結果、MAOA3351とMAOB326Yが基質の特異性に重要な役割をしていることが分かった。ほかにMAOA208Fも特異な阻害剤のDesignに利用できると思われる。さらに、C末端はαヘリックスで膜貫通構造も分かった。この離れた一本αヘリックスで膜貫通構造は初めてだった。現在、MAOAの構造と機能関係について研究を行っている。
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Report
(2results)
Research Products
(3results)