Project/Area Number |
01F00752
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
地球化学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
圦本 尚義 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FAGAN Timothy Jay 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
FAGAN T. J.
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | コンドライト / 難揮発性包有物 / メリライト / 酸素 / 同位体 / 太陽系 / 二次イオン質量分析法 / 隕石 |
Research Abstract |
本研究の目的は炭素質コンドライト中の難揮発性包有物における^<16>O成分に欠乏したメリライトの成因をアメーバー状カンラン石集合体による酸素同位体局所分析結果に基づき解明することである。地球などの惑星を生み出した原始太陽系円盤中の酸素同位体比は^<16>O成分に富んでいたと考えられている。一方地球型惑星の酸素同位体比は^<16>O成分に乏しい。これは原始太陽系円盤中で酸素同位体比が変化したことを示している。本研究では、太陽系でもっとも普遍的な鉱物からなるアメーバー状カンラン石集合体中の酸素同位体分布をミクロンスケールで分析することにより、酸素同位体変化の起源を解明する。 炭素質コンドライトは始原的で未分化の隕石であり、原始太陽系円盤に漂っていたチリの集合体と考えられているが、天体形成後の水成変質作用により元々の鉱物が新しい鉱物に変化していることが申請者たちの研究により明らかになってきた。今年度はエフレモフカ隕石に加え,変質作用がもっとも小さい炭素質コンドライトであるレオビル隕石とヴィガラノ隕石を材料にして酸素同位体比分布を以下の手順で解析した。 1.各隕石から研磨薄片を作成し、X線分析装置付走査電子顕微鏡を用いて、アメーバ状カンラン石集合体の探索と岩石学的記載を行い、局所酸素同位体分析を行う個所を決定した。 2.次イオン質量分析法を用い3つのアメーバ状カンラン石集合体の構成鉱物(μmサイズ)すべての酸素同位体比を決定した。 3.すべての隕石においてアメーバ状カンラン石集合体を構成する全ての初生鉱物は^<16>O成分に約4%富んでいる(地球に比較して)ことが判明した。 4.これらのアメーバー状かんらん石集合体は原始太陽系星雲中における直接凝縮物であり,隕石中に普遍的に存在することが明らかになった。 今後は^<16>O成分に乏しいメリライトと^<16>O成分に富むメリライトの成因上の関連について母天体の変成作用の観点を加え研究を進めていく。
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