Nectin-Afadin系による細胞間接着の制御機構
Project/Area Number |
01J00487
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池田 わたる 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 細胞間接着 / Nectin / Afadin |
Research Abstract |
細胞間接着は、単に細胞同士の接着のみならず細胞の極性、増殖、運動などの様々な細胞機能に必須の役割を果たしている。上皮細胞の細胞間接着にはタイトジャンクション(TJ)、アドヘレンスジャンクション(AJ)が存在する。これまで、AJでは主にCadherin-Catenin系が機能していることが明らかとなっている。近年、私共はAJに局在する新しい細胞間接着機構Nectin-Afadin系を見出している。接着分子Nectinは少なくとも4つ(Nectin-1,-2,-3,-4)のメンバーからなるファミリーを形成し、アクチン結合タンパク質Afadinと結合する。NectinはAfadinを介してアクチン細胞骨格、Cadherin-Catenin系、そしてTJの構成分子ZO-1と直接または間接的に相互作用している。本年度の本研究において、さらにNectin-Afadin系の解析を行い、以下の結果を得た。 1.Nectin-1と-3の細胞内領域に極性分子の一つであるPAR-3が直接結合することを明らかにした。この研究はNectinにAfadin以外のタンパク質が結合することを初めて明らかにし、Nectinが直接的に細胞極性の形成に関与する可能性を示した。 2.Nectinはメンバー同士の異分子間でトランスな接着活性を有しており、Nectin-2と-3の異分子間接着活性が精巣におけるセルトリ細胞-精子細胞間の異種細胞間接着の形成に重要な働きをしていることを明らかにした。 3.Nectinと構造の類似する分子をデータベース検索した結果、6つのNectin様分子が存在しており、これらをNectin-like molecule (Necl)と分類した。6つのNeclのうちNecl-1と-2はNectinと同様に同分子間で接着活性を示し、さらにNecl-1はNectin-1、-3、Necl-2と、Necl-2はNectin-3と異分子間の接着活性をもつことを明らかにした。また、Necl-5は同分子間では接着活性をもたないが、Nectin-3とだけ異分子間の接着活性をもつことを明らかにした。この研究からNectinがさらに多様な接着様式をもつ可能性が明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)