Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
私が今年度,取り組んだ研究の中で主なものは次に述べる3つである: 1.3次元Abhyankar-Sathaye埋め込み問題,2.Nagata同型から定まるIP3のCremona変換のelementary linkへの具体的な分解の記述,3.3次元Zariski消去問題への双有理幾何学的アプローチ. 以下で上記,1,2,3に関する成果を述べる: (1)問題1は次の様に述べられる: 問題:g∈C[x, y, z]を既約多項式で,それが定義する超曲面(g=0)=C^3(x, y, z)がaffine plane C^2に同型ならばgはC[x, y, z]の変数になるか? 私はこの問題にコンパクト化を取った後に双有理幾何学的手法を用いることによって2つの部分的肯定的結果を得た: (2)2についてNagata同型と呼ばれる,C^3の自己同型は約30年程前から有名であるが,いまだもってその権威,例えばNagata同型がfameか否かは知られていない。今回,私はNagata同型から自然に定まるIP^3のCremona変換をSarkisov Programという双有理幾何学的手法を用いることによって,elementary linkの合成として具体的に分解する事に成功した。2次元の場合がそうであった様に,この今回の具体的な分解はNagata同型がfameか否かを判定するのみならず,新たな複雑な自己同型を構成する為にも重要であると考えている。 (3)3の問題は次の様に述べられる: 問題:Xを3次元アフィン代数多様体でX×C〓C^4が成立しているとする。この時,Xは3次元アフィン空間C^3に同型であるか? この問題には現在迄に様々な研究者が理論的・アフィン代数幾何学的手法を用いて,様々な研究がなされてきたが,未解決である。今回,私はこの問題をアフィン代数幾何学の範疇で考えるのではなく,一旦,コンパクト化をとり,3次元極小モデル理論を用いることによって考察した。より正確に述べると,私はある種の位相的に可縮な3次元アフィン代数多様体のコンパクト化を分類し,その分類の束として,上の問題に対しての新たな部分的結果を得た。
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