ニューロンのライアノジン受容体-Ca^<2+>チャネル-作用分子間の三叉連関機構
Project/Area Number |
01J01226
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences (2003) Nagoya University (2001-2002) |
Principal Investigator |
秋田 天平 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | Ca^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離(CICR) / Ca^<2+>波(Ca^<2+> wave) / 最小Ca^<2+>波束(Ca^<2+> wavelet) / 不活性化過程 / M電流 / 細胞膜興奮性 / 可塑性 / 細胞内Ca^<2+>制御 |
Research Abstract |
神経細胞(ウシガエル交感神経節細胞)内のCa^<2+>誘起性Ca^<2+>遊離(CICR)に関し、前年度確立した新概念である「Ca^<2+>波の最小波束(Ca^<2+>wavelet)」について、今年度それがCICRを担うライアノジン受容体分子一つ一つの開口部近傍に形成される高濃度Ca^<2+>領域を通じて相互に受容体が活性化される結果生じるものであることが判明した。すなわちそれは受容体分子が密集する小胞体膜に沿ってCa^<2+>waveletが伝播することを意味する。以上はCa^<2+>に対する結合速度が遅いCa^<2+>キレーターであるEGTA(10mM)、及び速いCa^<2+>キレーターであるBAPTA(1mM)でCa^<2+>波が消失されないことから確定した。またCICR活性化後10-20ms後に起こるCa^<2+>依存性の不活性化過程についても、EGTAはそれを阻害しないことが判明した。このことは不活性化も同様に開口した受容体相互の高濃度Ca^<2+>領域を通じて引き起こされることを意味する。但し不活性化については0.3-1mMのBAPTAで完全に阻害されたことから、不活性化は活性化の際の受容体上のCa^<2+>結合部位よりも距離的にやや離れたところに存在する何らかの別のCa^<2+>結合分子を介して引き起こされていることが示唆された。以上の活性化・不活性化の連関について、我々は受容体の4状態モデルを構築し、コンピューター上で実験結果を再現することにも成功した。これらの一部は昨年(2003年)11月の米国神経科学会で発表した。 またM型カリウム電流のCICRによる調節機構については、二種類の異なるCa^<2+>依存性経路を介して時間的に二相性の調節がもたらされることが明らかになった。以上の今年度中に得られた所見は現在3報の論文としてまとめている最中である。Ca^<2+>再取込みの可塑的機構については今年度さらなる追求をすることができなかったのが残念である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)