高等植物におけるHis-Aspリン酸転移情報伝達の分子機構
Project/Area Number |
01J01251
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今村 綾 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | His-Aspリン酸リレー / センサーキナーゼ / HPt因子 / レスポンスレギュレーター / シロイヌナズナ / サイトカイニン / ARR / 植物ホルモン |
Research Abstract |
His-Aspリン酸リレー情報伝達機構はセンサーキナーゼ、HPt因子、レスポンスレギュレーターの3因子からなりそれぞれに保存されたHis残基とAsp残基間のリン酸リレーによって情報伝達が行われている。これまでに高等植物において植物ホルモン応答に関与していることが示されその重要性が注目されている。シロイヌナズナでは全ゲノムが決定されこの機構を構成するセンサーキナーゼが11種類、HPt因子が5種類、レスポンスレギュレーター(ARR)が22種類存在することが明らかとなった。ARRはその構造およびホルモン応答の特徴から10種類のタイプA、11種類のタイプBに大別できる。私はシロイヌナズナにおけるHis-Aspリン酸リレー系に関してレスポンスレギュレーターを中心に解析を行っている。 タイプB ARRはアミノ酸配列の詳細な解析から3グループにわけることができる。これと11種類のタイプBARRプロモーターGUS植物体やRT-PCRを用いてそれぞれの遺伝子の特異的発現パターンを網羅的に解析すると、これまでに解析の進んでいるARR1、ARR2、ARR10、ARR11の他に先の系統樹の代表的なグループに属するARR14、ARR20、ARR21は特徴的な発現パターンを示すことが示唆された。またレスポンスレギュレーターの機能領域の過剰発現型植物体においてもそれらを示唆する表現型を示すものがあった。これらの結果とHis-Aspリン酸リレー系を介したサイトカイニン情報伝達機構との関連性は今後明らかにしたいと考えている。またARR21の機能領域の過剰発現型植物体においてはタイプA ARRの発現も興味深いパターンを示した。以上より現在までにシロイヌナズナにおけるレスポンスレギュレーターの機能的役割分担を明らかにするてがかりが得られたと考えている。今後はレスポンスレギュレーターの機能に注目すると共にHis-Aspリン酸リレー系の全貌を明らかにしていきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)