Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
ミトコンドリアタンパク質の多くは,サイトゾルで合成された後,ミトコンドリアへ輸送される。ミトコンドリア外内膜には,それぞれTOMおよびTIMと呼ばれる膜透過装置が存在し,タンパク質の選択的膜透過反応を担っている。 内膜に局在するADP/ATP carrier(AAC)などの一部のタンパク質は,ミトコンドリアへ取り込まれる際,サイトゾル中の因子が必要であることが知られている。大腸菌におけるタンパク質合成反応に必要な因子を精製して再構成したin vitroタンパク質合成系(PURESYSTEM)を用いてAACを合成したところ,このAACはミトコンドリアへ取り込まれなかった。ここに,ウサギ網状赤血球ライセートを加えても,AACの取り込みは見られなかった。ウサギ網状赤血球ライセートで合成したAACは,PURESYSTEM存在下においてもミトコンドリアに効率よく取り込まれた。したがって,Hsp70などのサイトゾル中の因子とリボソーム等の合成系とのマッチングが,取り込み反応には必要であると考えられる。 また,前年度までの解析において,精製Tom40 (TOMチャネルの主要成分)が,変性タンパク質の凝集体形成を妨げることが明らかとなっている。そこでTom40と変性タンパク質の相互作用を定量的に見積もった。精製Tom40を,様々な濃度の尿素変性リゾチームとともにインキュベートした後,密度勾配遠心を行い,複合体の量を定量した。その結果,Tom40と変性リゾチームの解離定数K_Dは,およそ50μMであった。
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