高脂肪食による血圧上昇機構の解明-性と加齢の関与-
Project/Area Number |
01J01650
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 典華 (玉谷 典華) 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高血圧 / 高脂肪食 / 加齢 / インスリン抵抗性 / 性 / 性ステロイドホルモン |
Research Abstract |
高脂肪食負荷による血圧上昇には、栄養素特異性があり、内臓脂肪蓄積、あるいは高インスリン血症やインスリン感受性の低下の関与があることが不唆された。 そこで、加齢の影響を検討した。若年、中年、高齢雄性ラットに動物性脂肪を摂取させた。血圧の基礎値には月齢による差はなかった。しかし高脂肪食による血圧時期が加齢によりあきらかに早まることが明らかとなった。この反応はWistar系ラットと、F344/N系ラットの両系統でそれぞれ同様の結果が得られた。このとき、高齢動物ほどインスリン抵抗性の発現時期が明らかに早まり、内臓脂肪蓄積及びレプチン値の上昇も早まっていた。以上のことより、加齢に伴う、高脂肪食による高血圧症の亢進のメカニズムには、インスリン抵抗性の悪化及び内臓脂肪の蓄積が促進することが重要であることが示唆された。さらに若年において、高インスリン血症の発症のみでは血圧の上昇がみられず、インスリン抵抗性が悪化して初めて血圧上昇が発現したことより、高インスリン血症自身は血圧上昇の原因ではないことが示唆された。 雌雄それぞれの加齢特性を知るため、まず若年ラットの雌雄差を検討した。高動物脂肪食を摂取させ血圧上昇への影響を雌雄で比較検討した。高脂肪食により、全ての処置群でインスリン抵抗性が発現した。高脂肪食による血圧上昇は正常雄でみられたが、精巣除去雄・正常雌・卵巣除去雌ではみられなかった。精巣除去雄と卵巣除去雌にテストステロンを投与すると、血圧の上昇がみられた、以上のことより、高脂肪食による血圧上昇には雌雄差があることが示唆された。このインスリン抵抗性発症による血圧上昇機構にはテストステロンの存在が必須であることが証明された。 現在、3のテストステロンの作用部位として、中枢神経系の関与を検討するため、追試を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)