摂動的量子色力学を用いたB中間子崩壊におけるCP対称性の破れの解析
Project/Area Number |
01J01722
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三島 智 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | B中間子 / CP対称性の破れ / 摂動的量子色力学 |
Research Abstract |
素粒子理論の標準模型において、B→ΦK_sとB→J/ΨK_sのCP非対称度は同じであり、ΦK_sに新しい物理の効果が大きく入ってくる可能性が指摘されている。現在のBelle実験のデータには、それらの値の間に3.5σのずれが見られ、将来的に新しい物理の発見につながるのではないかと期待されている。 新しい物理の様々な模型において、"磁気ペンギン振幅"がB→ΦK崩壊に大きな寄与を与えることが指摘されている。磁気ペンギンはσ_<μν>q^μ/q^2という構造を持ち、グルーオンの持つq^2に対する依存性がある。従来のFactorization法では、,非局所的なq^2の計算が不可能であり、q^2に適当な値を仮定することにより解析を行っていた。その為、得られる結果は仮定した値への依存性が大きいものであった。我々のPQCD法を用いた解析では、q^2の値に対する仮定が必要無い。また、この解析により磁気ペンギン振幅から強い相互作用を起源とする位相(強位相)が大きく出ることがわかった。この結果は、他の手法による解析結果と決定的に異なるものである。 上記の解析を踏まえて、B→ΦKへのMSSMの影響をPQCD法により解析した。新しい物理の効果を含めたCP非対称度を解析する際には、強位相の計算が不可欠となる。PQCD法ではその計算が可能であり、これを用いてB→ΦK_s及びΦK^±へのMSSMの寄与を解析した。その結果、CP対称性の破れは標準模型の値から大きくずれる可能性があることを指摘した。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)