Project/Area Number |
01J01838
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
国文学
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Research Institution | Saitama University (2003) National Institute of Japanese Literature (2001-2002) |
Principal Investigator |
山本 良 埼玉大学, 教育学部, 助教授
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 幕末 / 実録 / 政治小説 / 明治維新 / 気質物 |
Research Abstract |
本年度は、前年度東京大学大学院へ提出した博士学位論文「小説の維新史-小説はいかに明治維新を生き延びたか-」の内容をいっそう深める方向で研究を進めた。 具体的には、これまで小説をはじめとする刊行物を中心に、資料の博捜や調査を行ってきたが、幕末から明治にかけての初期新聞等逐次刊行物の広範な調査にあたった。それにより、新時代のメディアと旧来の版本や活版本との相関について孝察することが可能となった。逐次刊行物の形態と内容との関連、技術的な問題との絡み合い等を考察することによって、前年度までの研究成果を押し進めることができた。その成果は、研究論文「遊女の遺書」(学術雑誌投稿中)として発表予定である。 また、明治二十年前後における小説の状況についての研究を行った。従来の日本近代文学史では、明治十八年の『小説神髄』『当世書生気質』(坪内逍遥)以降、二葉亭四迷が筆を折り、硯友社が文壇のヘゲモニーを握ったというのが、大きな見取図であったが、そうした図式からこぼれ落ちる多種多様な小説の営みについて分析していった。たとえば、『書生気質』が文壇的に成功した後、『〜気質』という亜流小説が大量に刊行されたことはほとんど知られていない。そうした一群の小説を、<明治の気質物>ととらえ、一定の傾向を見出し、これまでの文学史を再検討すべく研究を進めた。 また、政治小説における<革命観>の問題を、翻訳政治小説の未確認原本を調査することによって考察したが、この問題は、平成十六年度日本近代文学会(平成十六年五月開催)において発表予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)