東北タイ天水田稲作地帯の土地生産力評価モデルの開発
Project/Area Number |
01J02634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
作物学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本間 香貴 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 天水田 / 水稲収量 / シミュレーションモデル / 土壌肥沃度 / 利用可能水量 / 小集水域 / 生産変動 / 東北タイ / 微地形 / 粘土含有量 / 出穂遅延 / 同位体炭素分別 |
Research Abstract |
タイ東北部に広がる天水田は、貧栄養な土壌と頻発する干害により生産性が著しく制限される。この研究はシミュレーションモデルを構築することにより、土壌肥沃度と利用可能水量の二つの環境資源量に基づく土地生産性を評価し、生産性の空間変動および年次変動の解析を通じて現地の生産性の改善に資することを目的とした。今年度は前年度までに構築した土壌肥沃度および利用可能水量を評価するサブモデルに、水稲の生育・収量予測モデルを統合し、調査地における実測値を用いてモデルの出力結果の評価および解析を行った。 ウボン県フアドン村に位置する水田273筆を含む小集水域19haを対象にシミュレーションを行った。当該地域を一辺10mのメッシュに分け、各メッシュ間の水の移動を考慮して水収支の計算を行ったところ、モデルにより推定された土壌水分は実測地との誤差が比較的小さく、経日変化を良く表していると考えられた。水稲の地上部乾物重および収量は、空間変動を正確には表しきれなかったものの、実測値との相関が有意であった。このため平均収量との対応は良く、6年間にわたる年次変動を良く表していた。これらの解析から、東北タイの天水田地帯の水稲収量の空間変動は主に土壌由来の窒素供給量に支配されている一方で、年次変動は主に降水量によって説明される事が示唆された。また、たとえ十分に降水が得られた場合でもその収量水準は非常に低く、生産性改善のためには土壌肥沃度の改善が最重要であることが示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)