呼吸色素ヘモシアニンのメラニン形成因子への転換に関する研究
Project/Area Number |
01J02646
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
足立 亨介 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ヘモシアニン / メラニン / フェノール酸化酵素 / 甲殻類 / 血リンパ / クチクラ / 黒変 |
Research Abstract |
エビ体内のメラニン合成はその商品価値を著しく損なうため、古くからその抑制手段が求められている。しかしながら、近年までエビ類のメラニン合成に関する知見が甚だとぼしかったことから、これまでに有効な対策は得られていない。 報告者はエビ類のメラニン合成機構に関する研究において、呼吸色素として機能するヘモシアニンが、フェノール酸化酵素へと活性化すること、本酵素活性はメラニン合成経路のうち少なくとも三つの反応を触媒すること、また効率的なメラニン合成には160k Daのタンパク質が必要であること、などを昨年度までに示した。 当初の予定ではエビ体内でヘモシアニンを酵素へと活性化する因子に焦点をあてた計画を立てたが、種々の問題からこれまで有益な結果は得られていない。そこで本年度からヘモシアニンのメラニン合成後期経路に及ぼす効果を検討することとし、これまでに下記のような成果を得た。 1.報告者はこれまでにエビ類のメラニン合成にはヘモシアニン以外に160k Daのタンパク質が関与している事実を示している。しかしながらアミノ酸配列決定に耐えうる十分な量のタンパク質量の確保が出来る精製法は確立していない。そこで電気泳動後にゲルを切り出す手法を主に用い、以前のカラムを用いた手法と比較して約2倍の効率でタンパク質を単離する手法をほぼ確立した。 2.電気泳動を用いた活性染色の結果から、上記に示す160k Daのタンパク質以外にも、低分子のタンパク質でヘモシアニンと協同し、メラニンの合成を促す因子の存在が示されたことから、本因子についても同様に精製手法を確立中である。 今後はこれらメラニン生成にかかわるタンパク質の配列決定、タンパク質発現等を念頭に、効果的なエビ類のメラニン合成阻害の手法を検討していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)