輻射流体シミュレーションによる活動銀河中心核の形成と進化の研究
Project/Area Number |
01J02796
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大須賀 健 京都大学, 基礎物理学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 輻射輸送 / 流体力学 / 活動銀河中心核 / ブラックホール / 降着流 / 降着円 |
Research Abstract |
ブラックホールとそれを取り巻くガス降着流は、銀河中心核をはじめ、超光度X線源やガンマ線バーストなど、高エネルギー天体のエネルギー源として注目されている。特に近年はブラックホールと銀河バルジに相関があることが分かってきた為、ブラックホール降着流の研究は高エネルギー天体物理の理解にとどまらず、ブラックホールや銀河等、宇宙の天体形成史を理解する為にも重要である。ブラックホール降着流は、その質量降着率に応じて大きく様子が変わることが知られている。そこで私は質量降着率の極めて大きな状況と、反対に小さな状況に注目し、降着流を調べた。 (1)質量降着率が極めて大きな状況では、降着流中で発生した光子がガスもろともブラックホールに吸い込まれる現象(光子捕獲)が起こる。私は降着流中での輻射輸送を解き、光子捕獲を考慮した輻射スペクトルを解いた。その結果、これまで謎に包まれていた超光度X線源の振る舞いが光子捕獲効果で説明できることを発見した。しかも、この天体に、現在注目されている中質量のブラックホールが存在することを予言した。 (2)質量降着率の小さな降着流は高温低密度流となる。そこでは磁場がダイナミクスを支配していると考えられる為、盛んに多次元磁気流体シミュレーションが行われている。しかしながら、観測との比較による磁気降着円盤の検証は、急務であるにも拘らず、輻射輸送計算の困難さの為もあり、これまで行われてこなかった。そこで、私は輻射輸送計算を行い、得られた輻射スペクトルを銀河系中心の観測データと比較することで、磁気降着円盤モデルを検証した。結果として、磁気降着円盤モデルの問題点を明らかにするとともに、磁気円盤モデルが観測を再現する為の条件を解明した。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)