Project/Area Number |
01J02940
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性一般(含基礎論)
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Research Institution | Tohoku University (2002) Kyoto University (2001) |
Principal Investigator |
内田 就也 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 液晶相転移 / 高分子ネットワーク / 界面活性剤膜 / 流体力学効果 / ミクロ相分離 |
Research Abstract |
1.液晶膜の相転移における流体力学効果 2次元液晶膜の等方・ネマティック相転移に伴う方向秩序化ダイナミクスについて、溶媒の流れが媒介する長距離流体力学相互作用の効果を、高速Fourier変換を用いた数値シミュレーションにより調べた。その結果、方向相関距離は時間の0.17乗に漸近的に比例することが分かった。これは流れがダイナミクスを加速するという予測を裏付ける一方、次元解析から期待される成長法則(時間の1/3乗に比例)に比べて遅い。その可能な理由として、位相的欠陥に伴う膜の曲げ変形のエネルギーが、欠陥間の距離に対して対数的に依存することを示した。 2.方向秩序と弾性の結合した系のソフトモード 液晶ゲルが持つソフトな変形モードを、方向秩序と弾性を合わせ持つ連続媒質という観点から一般的に定式化した。すなわちd次元空間内に埋め込まれたD次元多様体の上に、液晶性を表すベクトル場と多様体の変形を表すスカラーまたはベクトル場がある系を考えた。これら2つの場の相互作用による自発的な対称性の破れにより、自由エネルギー最小状態は異方的な変形を持つ。この状態の周りの微小変形モードは必ずソフト化することが分かった。この特別な例として液晶膜では、曲率一定の平衡状態の周りでの曲げ揺らぎがソフト化する。 3.層状ゲルの弾性の現象論的モデルの構成 ブロック共重合ポリマーを架橋して作られる層状ゲルのモデルを、従来型ゲルのアフィン変形モデルの現象論的拡張により構成した。すなわち共重合ポリマーを構成する2成分の相分離に伴うポリマーの変形が、濃度場の勾配に平行かつアフィン的に起こるものと仮定し、弾性自由エネルギーを濃度場の汎関数として導出した。このモデルに基づく予備的な数値シミュレーションからは、溶媒に対する2成分の親和性が異なる場合、ミクロ相分離により生じる層状の構造が不安定化することが示された。 なお以上の研究は特別研究員辞退後、異動先において補助金の再交付を受けて継続されたものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)