グロボイド細胞ロイコジストロフィー症における脳内巨大多核細胞産生機構の解明
Project/Area Number |
01J03132
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金沢 崇之 京都大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | サイコシン / アクチン / エンドソーム / 微小管 / 細胞質分裂 / トランスポーター |
Research Abstract |
私はグロボイド細胞ロイコジストロフィー症においてサイコシンの蓄積が脳内巨大多核細胞の産生に関与していることを明らかにした。さらにその際に、サイコシンはアクチン線維の再構成や細胞内小胞輸送系に異常を与え、細胞質分裂を阻害していることを明らかにした。そこで今年度は以下の二つに関して、研究を行った。 1:培養細胞系を用いたサイコシンの細胞質分裂阻害機構及び細胞内小胞阻害機構の解析 サイコシンはサル腎由来細胞株COS-7に対しても作用し、多核細胞を誘導すると共に巨大なアクチン線維を伴った液胞を誘導することを示した。この液胞膜にはアクチン線維の調節に密接に関わっている脂質、PIP_2、が豊富に存在していることが明らかとなった。従って、サイコシンはPIP_2の代謝に影響を与えることで、エンドサイトーシスを亢進させ、無数の液胞を誘導したと考えられる。また、サイコシンはゴルジ体やリサイクリングエンドソーム、後期エンドソームの局在に影響を与えることなく、初期エンドソームやリソソームの局在を核周辺から細胞質全体へと拡散させていることが明らかとなった。さちにWGAレクチン陽性顆粒は細胞質分裂期に分裂溝へ集積することを示し、サイコシンはその集積を阻害していることを明らかにした。しかし、サイコシン処理における微小管の重合・脱重合への影響は認められず、微小管の中央体形成に影響は見られなかった。 2:酵母を用いたサイコシン標的関連遺伝子の単離・解析 出芽酵母を用いてサイコシン耐性遺伝子のスクリーニングを行った結果、いくつかの遺伝子のクローニングに成功し、そのうちいくつかはトランスポーターの遺伝子であった。トランスポーターの機能は細胞内小胞輸送によって制御されていることから、現在トランスポーターの輸送に対するサイコシンの影響に対し、検討を加えているところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)