Project/Area Number |
01J03339
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
改田 厚 京都大学, ウイルス研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ウイルス性がん遺伝子 / 転写コアクチベーター / CBP / p300 / 核酸生合成 |
Research Abstract |
本研究においてCBP,p300のKIX領域のGST融合タンパク質を大腸菌にて作製し、代謝標識したJurkat細胞抽出液を用いてGST-pull down assayを行った。その結果、p300のKIX領域特異的に結合する細胞性因子を見い出した。二次元電気泳動による分離後、質量解析により同定を試みた結果、標的タンパク質は、核酸生合成に関与するphosphoribosyl pyrophosphate synthetase 1 (PRS1)であることが判明した。CBP,p300とPRS1との関係について現在までに以下の新たな知見を得た。 1.p300分子内のPRS1結合領域の決定 in vitroで合成した[^<35>S]-methionine代謝標識のPRS1を用いてGST-pull down assayを行った結果、p300のPRS1結合領域は567番目のアミノ酸から652番目のアミノ酸の間に存在することが示唆された。 2.mammalian two hybrid systemを用いた全長CBP、p300とPRS1の結合検討 mammalian two hybrid systemは、Gal4 DNA結合領域に融合させたXタンパク質とVP16に融合させたYタンパク質において培養細胞内で結合するとレポータープラスミドが反応し、ルシフェラーゼ活性の上昇が検出される系である。培養細胞株のMCF7細胞にGal4DNA結合領域に融合したPRS1、VP16に融合させたCBPまたはp300を遺伝子導入後、ルシフェラーゼアッセイを行った。その結果、VP16-p300のみルシフェラーゼ活性の上昇が検出された。さらにp300のPRS1結合領域を欠失させた変異体p300では、ルシフェラーゼ活性の上昇が検出されなかったことからPRS1はp300特異的に結合することが示唆された。 3.PRS1分子内のp300結合領域の決定およびp300(KIX)に結合しない点変異体PRS1の作製 PRS1はp300(KIX)領域に結合するがPRS1とアミノ酸レベルにおいて94%のホモロジーを有するPRS2は結合しないことが判明した。PRS1とPRS2のキメラタンパク質発現プラスミドを作製し、in vitroで合成した[^<35>S]-methionine代謝標識のキメラタンパク質を用いてGST-pull down assayを行った結果、PRS1の170番目のアミノ酸から190番目のアミノ酸がp300(KIX)との結合に重要であることが判明した。PRS1の点変異体を用いた解析からPRS1の188番目のアミノ酸がp300(KIX)との会合に重要であり、PRS1の点変異体PRS1(D188E)では、その結合能が顕著に低下した。 現在、PRS1,PRS2,PRS1(D188E)を用いて、CBP,p300それぞれのヒストンアセチル化活性、転写コアクチベーター能に及ぼす影響について検討中である。
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