Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
2003年度は、「売買春と性暴力」をめぐって、次の3点から研究を進めた。 1,フェミニズム理論のなかでの女性の表象の意味について、探ってきた成果をまとめた。とくにポストコロニアル理論とフェミニズムを接合させようとするG.C.スピヴァックに依拠し、従来の階級/人種理論がどのようにして女性への抑圧を無化してしまうかについて、労働者/プロレタリアートの表象とのからみで検討した。 2,現在の社会運動が抱えている矛盾--世代間の断絶・若い世代の非政治性--を、ジェンダーの観点から考察した。70年代初頭の女性たちの運動が提起した問題、ミクロとマグロの接合、痛みの共有等の論点がいまだ解消されずにあることが根本の原因であることを明らかにした。 3,中米各国(キューバ・プエルトリコ・コスタリカ)に調査に赴き、それぞれの地域での女性たちの運動に関して知見を深めた。主に「基地と女性」の問題とDV・女性に対する暴力について活動しているグループにインタビューを行なった。その結果、それぞれ異なる特色をもちながらもかなり大きな共時性のなかで行なわれていることが分かった。 4,沖縄調査を継続し、従来からの主題「基地と売買春」について資料を収集し、関係者にインタビューを行なった。今回の調査では、点と線に止まらない、肉付けをもった輪郭を得ることに成功した。復帰運動を担った人々へのインタビューでは、本土からは窺い知れない認識をもって闘いに臨んでいたことが分かった。
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