Project/Area Number |
01J03704
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 一美 (2002-2003) 京都大学, 医学研究科・特別研究員(DC1)平成15年10月PDへ資格変更
鄭 一美 (2001)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 免疫グロブリン / クラススイッチ / 体細胞突然変異 / AID |
Research Abstract |
AID (Activation-Induced cytidine Deaminase)は、RNA editing cytidine deaminase familyの新規のメンバーであり、免疫グロブリンのクラススイッチ組換えおよび体細胞突然変異に必須の分子である。そこで、AIDがクラススイッチ組換えおよび体細胞突然変異に関わる詳細な分子機構の解明を目的に研究を行っている。本年度は、以下の成果が得られた。 1.AIDがRNA editing酵素として機能しているかどうかを明らかにするために、AID結合タンパク質およびAID標的分子の同定を目的とした。昨年度に確立した、AIDをestrogen受容体のホルモン結合ドメインとの融合タンパク質として不活性な状態で大量に発現させ、4-hydroxytamoxifen(OHT)を加えることによつて活性化する系を用いて、OHTの添加によってAIDがよりサイズの大きい複合体を形成することを見出した。現在、免疫沈降を組み合わせることにより、AID複合体の精製を進めている。 2.AIDの過剰発現がクラススイッチおよび体細胞突然変異に及ぼす影響、さらに染色体転座や癌化におけるAIDの関与を検討するために、一昨年度に作製した、AIDを組織非特異的プロモーター下に発現するマウスの解析を行った。AIDトランスジェニックマウスは、すべての個体がT細胞リンパ腫および肺のマイクロアデノーマを発症した。このT細胞リンパ腫では、染色体転座は認められなかったが、T細胞抗原受容体(TCR)遺伝子およびc-myc遺伝子に、SHMと類似した特徴の変異が高頻度に蓄積しており、その特徴からこれらの変異はAIDの活性によって導入されたものであると考えられた。また、T細胞リンパ腫の発症が遅く比較的寿命が長かったマウスでは肺にアデノカルシノーマが生じていたことから、マウスがTリンパ腫により死ななければ、肺を含む他の組織にも癌が生じると考えられた。これらの結果から、in vivoでもAIDが異所性に機能し得ること、さらにAIDの異所性あるいは制御を逸脱した発現が、癌遺伝子を含む非免疫グロブリン遺伝子に変異を蓄積し、ひいては癌化の一因となっている可能性が示唆された。さらに、B細胞あるいは他の組織におけるAIDの過剰発現の影響を検討するために、組織特異的にコンディショナルにAIDを発現するトランスジェニックマウスを作製した。Creタンパク質存在下でGFPに代わってAIDが発現するようなコンストラクトを作製し、これをマウス受精卵にマイクロインジェクションすることにより、全身にGFPを発現するマウスを数ライン得た。現在、これらのマウスとCD19-Creノックインマウスなどの組織特異的にCreを発現するマウスとを交配することにより、組織特異的なAIDの過剰発現の影響を検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)