Project/Area Number |
01J03709
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒谷 直樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ポルフィリン / メゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体 / ナノテクノロジー / 単分子物性 / 分子ワイヤー / 分子デバイス / 分子素子 / 励起エネルギー移動 |
Research Abstract |
本研究では有機分子をベースとした機能性単分子素子開発を目的とし、メゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体に基づくフォトニックワイヤーの構築と完全共平面ポルフィリン電子伝導性分子ワイヤーの開発を研究課題としている。 1、前年度研究期間に合成に成功しているメゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体は、分子長・光物性ともにナノスケール(分子)エレクトロニクスマテリアルとして十分な機能を持ち合わせていた。これらの単分子物性を評価するためには、分子ワイヤーの両末端に、例えば金電極に接合するためのチオール基の導入やあるいはシリコン電極に接合するためのカルボン酸の導入といった外部と接続するための化学修飾が不可欠となる。しかし、一般に、巨大分子の反応性は通常の低分子量の有機化合物とは異なることが多く、反応条件を確立する事自体が、重要課題であった。様々な検討を重ねた結果、パラジウム触媒を用いたスズキクロスカップリング反応によって、メゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体の両末端に保護基付きのベンゼンチオールや安息香酸ユニットをほぼ定量的に導入することに成功した。これらの結果は分子スケールエレクトロニクスの発展に大いに貢献することになると考えられる。(論文投稿準備中) 2、各種時間分解スペクトルや共鳴ラマン法あるいは計算による解析結果からメゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体はフォトニックワイヤーとして有望な事が示された。(J.Chem.Phys.2002, J.Phys.Chem.A2002, Bull.Korean Chem.Soc.2002) 3、2の結果を受けて、メゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体の片側の末端にエネルギーアクセプターを導入してメゾ-メゾ結合ポルフィリン多量体をエネルギードナーとする励起エネルギー移動反応を解析した。メゾ-メゾ結合ポルフィリン12量体までは非常に効率のよいエネルギー移動を達成しており、さらにアンテナ効果も絶大であることが示された。その結果は励起子理論によってよく説明されることを明らかにした。(論文再投稿準備中)
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