Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,海に面した台地や砂浜などの劣悪地に生育するイネ科やマメ科の資源植物を用い,それらの保有する多様性と生態環境との相互関係を明らかにし,水の乏しい台地や砂漠などの場での植生回復方法を確立することである。本年度は,自生地での生態調査を完結するとともに,台地の農耕地周辺のチガヤの遺伝的多様性を核および葉緑体DNAマーカを用いて解析し,遺伝的多様性と生態環境との相互関係を調べた。 1.台地の農耕地周辺では除草機や除草剤を用いた除草(一年間に2〜5回)が大きな外的圧力に,一方,海岸では塩分を含んだ風や乾燥が大きな外的圧力になってチガヤやハマエンドウの個体群動態と生育に影響を及ぼしていた。 2.20メートルの範囲内から収集したチガヤ株の中に異なる葉緑体DNAタイプと核遺伝子型を持つ個体が存在した。また,核遺伝子も高いヘテロ接合性を示し,チガヤは集団内に高い遺伝的多様性を有していた。台地の農耕地周辺のチガヤは,その高い遺伝的多様性によって,不確定な人為的攪乱や環境ストレスに適応し,個体群を維持していると考えられた。 3.チガヤのように高い遺伝的多様性を有していると考えられる多年生のイネ科植物によって植生回復を行うには,十分な遺伝的多様性を有した集団を現地に再生する必要がある。そのためには,多くの個体から種子を収集する。さらに,その種子から出芽させた実生を現地に移植する。この手順によって植生再生の材料となる植物を供給するのがもっとも適した方法であると考えられた。 この成果は,2003年8月の九州雑草防除研究会で口頭発表し,また,2004年4月に行われる日本雑草学会でポスター発表する。
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