Project/Area Number |
01J04174
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松浦 哲也 愛媛大学, 理学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | コオロギ / 行動解発 / 遊泳運動 / 飛翔運動 / 巨大介在神経 / 毛状感覚子 |
Research Abstract |
本研究は、コオロギの行動切替、すなわち運動プログラムの選択に関与する神経機構の解明を目的としている。コオロギは空気流刺激に対しておかれた状況の違いにより歩行、飛翔、遊泳運動といった異なる行動を解発する。このことは、同一刺激に対する運動プログラム(パターン・ジェネレーター)の活動が特定の感覚入力により修飾を受けることで切替えられることを示唆している。しかし、そのメカニズムについては不明な点が多い。本年度は以下の研究を行った。 1,遊泳運動の解発に関与する肢感覚器の特定およびその形態学的、電気生理学的研究を行った。(1)肢クチクラ表面の微細構造を調査した結果、化学受容器の特徴を持つ毛状感覚子の存在が明らかとなった。(2)この感覚子からの神経応答をTip recording法で電気生理学的に調査したところ、水受容細胞のものとみられる活動が記録された。(3)この感覚子の分布様式は、これまでの行動実験で明らかにされた遊泳運動発現のために重要な肢の部分と一致しており、これら水受容細胞からの入力が遊泳運動の解発に大きく関与していると考えられる。 2,行動発現に必要な感覚情報の統合および運動出力の形成には巨大介在ニューロン(GI)が大きな役割を果たしている。(1)4令幼虫および成虫コオロギのGIの方向感受性を調査した結果、成長を通して大きく変化しないことが明らかとなった。(2)成長にともなうGI8-1,9-1,9-2,9-3の刺激強度-反応特性を調査したところ、幼虫期間中のGI8-1の反応量は成長にともない減少するが、GI9-3の反応量は増加すること、GI9-1と9-2の反応量は一定であることが判明した。また、これらGIの反応量は成虫脱皮時に大きく変化することも明らかとなった。(3)正常幼虫と片側尾葉切除幼虫の反応量の比較から、各尾葉からの入力様式の成長にともなう変化についても明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)