Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
これまでの研究に引き続き、3次元多様体上の正則な(すなわち不安定葉層と安定葉層が滑らかな)射影的アノソフ流の分類に取り組んでいる。すでにザイフェルト多様体上の正則な射影的アノソフ流は安定葉層あるいは不安定葉層がコンパクト葉を持つならばT^2×I-モデルの有限和になるという結果を論文"Regular projectively Anosov flows with compact leaves"にまとめAnnales de l'Institut Fourierに投稿していたが、査読報告の示唆に従い証明をより簡略かつ明解になるよう大幅に書き改め再び同誌に投稿し、掲載が確定している。この他に、Bonatti-Langevinによるアノソフ流の例に対するバーコフ切断の研究も進めている。その結果種数0で特異点が4つある例を具体的に構成し、この表示を利用して同様の性質を持つ例を無限に構成できるよう一般化した。Bonatti-Langevinの例はBarbotによっても一般化されているが、ここで見出されたバーコフ切断による一般化はBarbotのものとは独立であり、両者の手法を同時に用いることにより更に多くのアノソフ流の族が得られることになる。口頭発表としては2003年5月に東京工業大学トポロジーセミナーで"A Birkhoff section for the Bonatti-Langevin example of Anosov flow"の題でバーコフ切断の具体的構成法について論じ、2003年9月に龍谷大学で行われた国際研究集会"Geometry and Foliations 2003"において"A Birkhoff section for the Bonatti-Langevin example of Anosov flow"の題でバーコフ切断の構成法とその一般化およびBarbotの方法との関連について30分の講演を行なった。
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