Project/Area Number |
01J04779
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
蚕糸・昆虫利用学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩永 将司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | DNAマイクロアレイ / nucleopolyhedrovirus(NPV) / 宿主域 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
バキュロウイルスの遺伝子の中には宿主制御に関する多くの遺伝子が存在することが知られているが、ゲノム上に存在する殆どの遺伝子については機能が未知であり、発現レベルにおいても未解明の部分が多い。そこで本年度は、バキュロウイルスに属するAutographa californica nucleopolyhedrovirus(AcNPV)と、Bombyx mori NPV(BmNPV)の全推定遺伝子を搭載したDNAチップを作製し、NPVの推定遺伝子が実際に発現しているか解析を行った。更に、AcNPVとBmNPVはゲノムDNAの相同性が78%以上に達する極めて近縁のウイルスであるが、AcNPVはSpodoptera frugiperda由来のSf-9細胞で増殖するのに対して、BmNPVはBombyx mori由来のBmN4細胞で増殖する、つまり、両ウイルスの宿主域は異なるという興味深い知見が得られている。そこで、AcNPVとBmNPVの全遺伝子の非宿主細胞に感染した場合の遺伝子発現プロファイルについても解析を行った。 その結果、AcNPV、BmNPVの全推定遺伝子の宿主細胞、及び非宿主細胞における遺伝子発現プロファイルを明らかにすることが出来た。またAcNPVの非宿主細胞における遺伝子発現は遅延していたが、発現量は宿主細胞とほぼ変わりがなかったのに対し、BmNPVは非宿主細胞に於いては著しい遺伝子発現量の減少を示した。 これらの結果は、BmNPVがAcNPVより進化したものであり、カイコに特化したことを強く示唆するものとなった。これらの知見について特にBmNPVの遺伝子発現プロファイルの解析については、第21回アメリカウイルス学会、第25回日本分子生物学会、第1回国際鱗翅目昆虫ゲノムワークショップにおいて成果を発表した。
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