Project/Area Number |
01J05067
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森川 剛光 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2002: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 宗教社会学 / 世俗化 / テンブルック / ラムシュテット / デュルケミアンの伝統 / 宗教 / 道徳 / ルーマン / ヴェーバー / ナセヒ |
Research Abstract |
本年度は、宗教社会学が近代社会における宗教をめぐるコミュニケーション、「近代の他者」としての宗教を産出しているのではないかという仮説を立て、昨年に引き続き理論史的検討を行った。世俗化デーゼをめぐるパーソンズ、ベラー、ウィルソンらに至るデュルケミアンの伝統を検討の中心とし、「聖-俗」、「近代-伝統」といった宗教社会学の伝統的コードと意味論が、その成立のコンテクストにおいて如何に宗教社会学成立時における歴史的で偶有的な事情から結合し、「聖なるもの」、「宗教」、「道徳」、「伝統」といったものを「近代」や「合理性」と対立するものとして把握してきたかということを理論史的に鳥瞰した。この成果はコンスタンツ大学(ドイツ)の若手研究者のワークショップKonstanzer Meisterklasseで口頭報告した。 これは本来準備作業であり、この研究の本来の目的は、この宗教社会学の意味論・コードが現実に現代社会における宗教をめぐるコミュニケーションに再参入していることを示し、言説において「近代の他者としての宗教」が絶えず再生産、(しかもグローバルな規模で)されていることを示すことにある。当初予定していたよりも研究が遅れ、また課題が当初想定していたものより大きなものであったためそこまでは本年度ではそこまで至らなかった。 また、単に理論史的に宗教社会学の意味論の成立過程のスケッチから、言説分析に直接入るのではなく、「近代社会の自己理解のメディアとしての社会学」という理論的補助線をその前に十分抑える必要があることがはっきりとしたので、テンブルックやラムシュテットの業績を検討する作業を始めた。 併行して行っていた方法論・科学論の研究ではヴェーバーにおける社会科学の論理学と数学の論理学(特に直観主義的に理解された場合)の親縁性について日本社会学会大会で口頭報告した。
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