Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
本研究では,光学素子の微小走査機構を集積した複眼型マイクロ光学システムの試作を通じて,高分子材料のマイクロ加工・集積技術の研究を行うことを目的とする。 シリコンゴムからなるマイクロ光学素子に,空気圧アクチュエータを集積し,大きな変位を得ることのできる可動型マイクロレンズアレイを構築した.このレンズアレイの機械的な特性を測定し,昨年度の研究において得られているシリコンゴム材料の光学的な特性の測定結果と組み合わせることによって,レンズアレイの特性をコンピュータによる数値計算で予測できることを示した.結果,ここで試作したマイクロレンズアレイにおいては,内部応力の変化による屈折率の変化の影響は小さく,変形による光学特性の影響がほとんどであることがわかった.また,試作したレンズの形状や,解像能力などについての詳細な測定をあわせて行った.ここで試作したレンズの分解能は,レンズの直径と焦点距離から計算された理想値にほぼ近い値を示し,実用的光学デバイスとして有効に働くことがわかった. この他,微小スキャナを用いて光線を高精度に走査するデバイスを試作し,各種の画像の表示を行い,光学レンズの分解能力測定に用いることができることを示した. 一方,微小水滴を静電気力によって駆動し,これを可動レンズとする研究を行った.昨年度の試作段階において,水滴をレンズとして用いる可能性を示している.本年は,シリコンゴムによるパッケージや油膜などを用いて水滴を封止するための手段について研究を行った.有機材料の蒸着などによって試作した発光素子と組み合わせることによって,これらの走査システムを,アクティブフィルタを備えた画像表示システムとして応用することが可能である.
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